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2002 年度 実績報告書

竹島一件の歴史学的研究-竹島(鬱陵島)をめぐる近世の日本と朝鮮-

研究課題

研究課題/領域番号 14510354
研究機関名古屋大学

研究代表者

池内 敏  名古屋大学, 大学院・文学研究科, 教授 (90240861)

キーワード竹島 / 鬱陵島 / 日朝関係 / 近世 / 古地図 / 漂流
研究概要

1696-98年の時期における竹島(鬱陵島)問題をめぐる日朝交渉を具体的に明らかにするために、鳥取藩政史料や朝鮮王朝側史料と突き合わせながら『竹島紀事』の分析を進めた。そのため、国会図書館での調査(7月16-17日)・鳥取県立図書館・博物館での調査(9月27-10月7日)を行い、『承政院日記』の名古屋大学未収蔵分の一部(14冊)を購入するなど韓国で発行された関連文献の入手につとめた。研究成果の一端は、朝鮮史研究会大会(10月20日、大阪)において、「解体期冊封体制下の日朝交渉」と題して報告を行い、質疑に応じた。
ところで、この問題を立体的に再構成するためは、朝鮮王朝期における領土観・地理認識にかかわる研究を併せ考えねばならないこと、また17-18世紀当時の人々の竹島(鬱陵島)認識を探る一手段として地図に竹島(鬱陵島)がいかに描かれたかを時系列順に分析すべきこと等、新たな問題群に行きあたることとなった。そこで、韓国における関連研究文献を入手し、また朝鮮王朝期に朝鮮で作成された朝鮮半島図や幕末〜近代初頭に日本で作成された朝鮮半島図の収集を開始した。そして、『韓国古地図発達史』という著書をお持ちの李相泰氏(大韓民国国史編纂委員会)と面会し、朝鮮王朝期作成地図に鬱陵島がどのように描かれたのか、現段階での研究水準に基づきレクチャーを受けるなどした(12月1-4日)。それによって、鬱陵島の描かれ方が17世紀末の竹島一件を機に変貌を遂げることが確認できたが、変貌の意味づけについては李相泰氏の見解に従えない部分もまた明らかとなった。今後さらに国内外に所在する古地図を収集し分析を深めるためには、古地図の購入だけでは不十分なため、史料収蔵機関等で写真撮影を行うための大判カメラ機材(中古品)を購入した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 池内敏: "解体期冊封体制化の日朝交渉"朝鮮史研究会論文集. 41(未定). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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