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2002 年度 実績報告書

古代社会転換期としての9世紀中葉に関する総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14510363
研究機関広島大学

研究代表者

西別府 元日  広島大学, 大学院・文学研究科, 教授 (50136769)

キーワード続日本後紀 / 諸本集成 / 史料論 / 出土文字資料 / 地域史研究 / 地方行政システム論 / 王臣家荘園 / 古記録研究
研究概要

本年は課題研究の初年度として、基礎資料の収集につとめた。本課題研究における基礎資料としては、9世紀の基本史料である(1)『続日本後紀』と全国各地の遺跡からの(2)出土文字資料、(3)平安時代中・後期の各種史料に引用された9世紀関係記事があげられるが、このうち(1)についてはその史料的定立をはかるために主な写本の架蔵機関で閲覧・複写等を実施した。そのおもな架蔵機関は、国立公文書館・国会図書館・早稲田大学付属中央図書館・尊経閣文庫・静嘉堂文庫・香川県多和文庫(写真は国立国文学研究資料館)などである。最も古い時期の書写が伝来する巻5・8については国史大系本『続日本後紀』の本文をパソコンにうちこみ、次年度以降の校合にそなえる作業を実施した。
(2)の出土文字史料については、9世紀の地方行政に関係すると考えられる遺跡の確認が相次ぐ兵庫県但馬地域の現地踏査と出土文字関係資料を収集した。またその他の地域については、広島県埋蔵文化財調査センターでの調査報告書の閲覧や所属大学の付属図書館の相互貸借システムなどをとおして関係資料を収集した。(3)については、大学院生などの協力もえながら、『政事要略』『西宮記』などの儀式書や、『水左記』『左経記』『台記』『春記』その他の古記録などから記事を博捜し、該当記事の複写などを実施した。現在編年作業を実施中である。
以上のような基礎的作業の一方で、9世紀における地域社会の変質を考えるために、近年高速道路建設で埋蔵文化財調査が急増し考古学的史資料が増加している香川県高松市と、当該期の荘園としては希有な文献史料が残っている高子内親王家荘(博太荘)の故地である福岡市博多区の現地調査をおこなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 西別府 元日: "律令国家の展開と地域支配"思文閣出版. 374 (2002)

  • [文献書誌] 西別府 元日: "日本古代地域史研究序説"思文閣出版. 308 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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