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2002 年度 実績報告書

東アラブおよびトルコにおけるスーフィズム・聖者信仰複合の学際的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14510382
研究機関東洋大学

研究代表者

後藤 明  東洋大学, 文学部, 教授 (50079224)

研究分担者 三沢 伸生  東洋大学, 社会学部, 助教授 (80328640)
東長 靖  京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 助教授 (70217462)
赤堀 雅幸  上智大学, 外国語学部, 助教授 (20270530)
キーワードスーフィズム / 聖者信仰 / タリーカ / イスラーム神秘主義 / 民衆イスラーム
研究概要

本年度は、スーフィズム・聖者信仰・タリーカ複合現象について、1)これら各々の概念に対する通説レベルの理解を再検討する作業と、2)文献およびフィールドワークに基づく詳細な実態研究とを行った。7月、11月、1月、3月の計4回催した国内研究会においては、以下のようにこの2つの作業が進められた。
まず、概念研究については、第1回研究会において、赤堀が聖者信仰、東長がスーフィズムについて、第2回研究会において、研究協力者の矢島洋一(日本学術振興会)がタリーカについて、検討を行った。これらのなかで、既成概念の脱構築が図られ、2年目の再構築に向けての準備を整えることができた。
他方、実態研究については、第2回〜第4回研究会において、後藤・赤堀・東長・三沢の各研究分担者を司会、ディスカッサントなどに据えつつ、多くの他研究者の協力を得て、現代モロッコの人類学的研究、近代イラク・中世エジプトの歴史学的研究に加え、地域間比較のために、明清時代中国のイスラーム神秘思想研究を取り扱った。本研究は、既成のディシプリンを超えた新しい研究手法の開発をその目標の一つとしているが、人類学・歴史研究・思想研究が一堂に会して議論することはこれに資するものであると考えている。
このような本研究の成果を国際的な場で問うべく、2002年9月8-13日にドイツ・マインツで催された第1回世界中東研究世界大会(The First World Congress for Middle Eastern Studies [WOCMES])において、東長靖・赤堀雅幸がオーガナイザーとなって、"Sufi Saints and Non-Sufi Saints : Sacredness, Symbolism, and Solidarity"と題するパネルを主催し、両名は研究発表も行った。このパネルは、日本中東学会の全面的な支援のもとに実施され、高い評価を受けた。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Masayuki Akahori: "Social and Anthropological Studies : Started Lately but Developing Rapidly"Orient. 37. 98-118 (2002)

  • [文献書誌] 赤堀雅幸: "エジプト/『世界の母』の国のイスラーム"アジ研ワールド・トレンド. 85. 20-21 (2002)

  • [文献書誌] 東長靖: "神秘主義イスラームの現在-スーフィズムの三層構造論をもとに"思想. 9月号. 119-135 (2002)

  • [文献書誌] 東長靖: "スーフィズムの分析枠組"アジア・アフリカ地域研究. 2. 173-192 (2002)

  • [文献書誌] 三沢伸生: "大川周明と日本のイスラーム社会"アジア・アフリカ文化研究所年報(東洋大学). 37. 73-83 (2003)

  • [文献書誌] Nobuo Misawa: "Relations between Japan and the Ottoman Empire in the 19th Century : Japanese Public Opinions about the Disaster of the Ottoman Battleship Ertugrul (1890)"日本中東学会年報. 18-2(印刷中). (2003)

  • [文献書誌] 後藤明, 野町和嘉: "イスラーム不思議曼茶羅"ユーラシア旅行社出版部. 238 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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