研究課題/領域番号 |
14510382
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
後藤 明 東洋大学, 文学部, 教授 (50079224)
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研究分担者 |
赤堀 雅幸 上智大学, 外国語学部, 助教授 (20270530)
東長 靖 京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 助教授 (70217462)
三沢 伸生 東洋大学, 社会学部, 助教授 (80328640)
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キーワード | スーフィズム / 聖者 / タリーカ / イスラーム神秘主義 / 民衆イスラーム / アラブ / トルコ / シャリーフ |
研究概要 |
本年度は、東アラブおよびトルコにおけるスーフィズム・聖者信仰複合について、緊密に連絡を取りつつ、各個に研究を進めるとともに、若手研究者に発表の機会を与え、研究分担者が比較考量の対象とすることのできる事例の検討を行い、成果発表の準備を進めた。 研究会は3回を数え、うち7月および11月に開催した研究会では、研究協力者からイタリアにおけるキリスト教聖者信仰、オスマン朝期の戦士聖者、現代シリアの聖者信仰、19世紀エジプトのウラマーと聖者信仰など、聖者信仰関係の発表が行われた。 1月には東洋大学の研修所を利用し、研究協力者を交えて2日間にわたる研究会を催し、中央アジアにおける聖者信仰、中世カイロにおける聖廟参詣に関する専門家の発表の他、以前から準備し、本研究の成果を加味して東京大学出版会から出版予定の『イスラームの神秘主義と聖者信仰』所収の論文について読み合わせを行って、より高度で整合性の高い論集とすべく努力を払った。 また、12月には九州史学会において、「歴史のなかのスーフィズム、スーフィズムのなかの歴史」と題するセッションを組織し、全研究分担者が発表、コメント、司会を務めた。3月には日本中東学会主催の国際ワークショップ"Changing Knowledge and Authority in Islam"において、東長がセッション"Sufism and Tariqa Movements in the Era of Islamic Resurgence"を組織し発表、赤堀が司会を務めて、本研究の成果を明らかにした。 なお、成果の公刊に関しては後述の他、平成16年度に上述の論集、また『東洋大学アジア文化研究所年報』において和文で、『上智アジア学』において英文で特集を組む準備を行っている。 今後は対象地域をより広くして、本研究の主題に関する総合的研究を展開する段階に進む予定である。
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