研究概要 |
本年度は、当初の計画にしたがって、以下のことを行った。 1.アンジュー伯アンリがイングランド王になり、大陸の広大な領域(アキテーヌ、アンジュー、メーヌ、ノルマンディなど)とイングランドとを支配していた時期を重点的に調査した。 2.昨年度に引き続き、中世イギリス、シチリア、フランスの統治システムに関する文献・史料の蒐集を行った。これは主として、書籍の購入、史料・論文などの複写によるものである。 3.5月にはアメリカの西ミシガン大学で開催された第39回中世史国際会議で報告・質疑を行い、8月には東京大学で開催された国際シンポジウムで報告・討議・質疑を行った。研究報告の題目は、以下のとおりである。 ・第39回中世史国際会議報告:"Power Structure of the Norman Kingdom of Sicily,"39th International Congress on Medieval Studies, Western Michigan University, Kalamazoo, Michigan, USA, 8 May 2004 ・国際シムポジウム報告:「ノルマン・シチリア王国の対立の構図〜ノルマン王、アラブ人・ギリシャ人官僚、封建諸侯(Confrontation of Powers in the Norman Kingdom of Sicily : Norman Kings, Arab and Greek Bureaucrats and Feudal Lords)」DESKシンポジウム「新しい中世像を求めて-西洋文化における他者の生成-」(DESK-Symposium : Auf der Suche nach einem neuen Mittelalterbild-Genese "der anderen" in der europaeischen Kultur-)東京大学、2004年10月10日 4.昨年度に引き続き、データベースの操作、史料情報の整理を効率的に行うために・プログラムなどを購入して、コンピューター環境を整備した。
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