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2002 年度 実績報告書

近世フランスの外国人とその居住空間

研究課題

研究課題/領域番号 14510410
研究機関大阪外国語大学

研究代表者

阿河 雄二郎  大阪外国語大学, 外国語学部, 教授 (80030188)

キーワード世界システム論 / 外国人 / 通商のネットワーク / 海洋の世界 / 文化と文明 / 情報通信革命 / フォンテーヌブロー勅令の意味
研究概要

近年のフランスにおける近世史研究では、国際的な「関係史」のなかでフランスの位置を再検討しようとする動きが注目されるが、わが国でも深沢克巳氏(東大教授)の『海港と文明』が刊行され、本研究のもつ意義が裏づけられた。とはいえ、研究の客観的な条件が整っていないため、報告者は、昨年8月に九州大学、12月に一橋大学等に出張し、文献調査をおこない、諸大学の研究者の意見を拝聴した。このなかでは、フランスに移住した外国人のうち、とくにアイルランド人、ユダヤ人の動静に注目すること、また、1685年にプロテスタントを国外に追放したフォンテーヌブロー勅令の意味を考えること、の重要性が確認された。この方面の文献をかなり収集できたことは大きな収穫である。
つぎに、報告者は、昨年9月にパリの国立文書館を訪れ、1697年の在フランス外国人に対する課税状況を示す史料を閲覧した。その分析結果は、ベルセ教授(パリ第4大学)の退官記念論文集(2003年に刊行予定)に取り入れることができた(論文はフランス語で、パリ第4大学に提出済)。なお、パリ滞在中、報告者は、ベルセ、クルーゼ、タロン各教授(いずれもパリ第4大学)などに面会できた。外国人研究の第一人者で、他の研究機関に所属するロッシュ教授、デュボスト教授に会えなかったのが心残りである。
かくして、報告者は、本研究に関する文献をある程度収集し、内外の研究者と情報・意見交換をおこなうことができた。論文「オーバン考」は、こうした研究上のひとつの成果である。来年度は、フランスに移住したイタリア人、そしてユダヤ人の動向を分析したあと、国外に追放されたプロテスタントの実態やその役割を掘り下げて検討してゆきたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 阿河雄二郎: "オーバン考-近世フランスの外国人研究序説"EX ORIENTE(エクス・オリエンテ). 7. 1-29 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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