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2002 年度 実績報告書

慣習法文書の史料的性格―西欧中世における「自由」と「権力」―

研究課題

研究課題/領域番号 14510421
研究機関明治大学

研究代表者

斎藤 絅子  明治大学, 文学部, 教授 (90022467)

キーワード慣習法文書 / 西欧中世の都市 / 西欧中世の農村 / 都市共同体 / 村落共同体 / 自由 / 自治 / 領主権力
研究概要

申請者は長くエノー伯領の慣習法文書を資料として都市・村落共同体の「自由」を検討してきた。本科学研究費補助金の研究対象は共同体の自由と支配者側の権力の相対的関係を再検討することにある。最近、なかんずく1990年代の研究をみると、共同体的利益よりも領主の利益に力点をおいての理解が強くなっており、西欧学界における慣習法文書研究は新しい局面を迎えたといってよい。申請者はこの点をふまえて、本研究において慣習法文書の性格を再検討しようとするものである。
中世エノー伯領における慣習法文書の研究は、その発給状況からすると12/13世紀と14/15世紀に分けられる。本年度の作業は、慣習法文書発給の最盛期であり、さらに慣習法文書と同質の性格をもつ他類型の文書が出現する12/13世紀に焦点をあてて進められた。具体的には、1)ベルギーにおける史料・文献蒐集と、西欧中世の共同体の自由と領主権力との関係をめぐる研究動向の整理
2)エノー伯領の個別居住地の慣習法文書をとりあげ、その発給時における共同体と領主との関係を究明し、慣習法文書が同時代人にとっていかなる位置をしめたのかの追究。特にエノー伯領の首邑となるモンスMonsの文書(1295年Jean d'Avesnesによって発給)の分析。
今年度の研究成果は、「慣習法文書をめぐる最近の研究動向ーー西欧中世における「権力と自由」ーー」および「中世エノー伯領の慣習法文書の史料的性格ーー最近の研究動向をめぐってーー」という形でまとめた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 斎藤絅子: "慣習法文書をめぐる最近の研究動向-西欧中世における「権力と自由」"国際基督教大学「アジア文化研究」. 11. 245-257 (2002)

  • [文献書誌] 斎藤絅子: "中世エノー伯領の慣習法文書の史料的性格"明治大学人文科学研究所紀要. 52冊(印刷中). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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