研究課題
本研究の最終年度にあたるこの年は、本課題研究をめぐって、大きな転機・分岐があった。1、本科研の関連研究の一部として継続して行ってきた随心院調査・分析研究について、共同研究を単独で立ち上げ、一年計画で成果報告を行うこととなった(2004年7月発足、大阪大学大学院文学研究科共同研究「小野随心院所蔵の密教文献・図像調査を基盤とする相関的・総合的研究とその探求」)。その研究の展開の詳細については、3月末刊行予定の同タイトルの共同研究成果報告報告書参照。2、研究代表者荒木の随心院所蔵文献についての調査・分析は、今年度も継続して行い、また今後も、文学部共同研究の成果も併せ、研究を展開する予定である。随心所蔵文献の撮影、また所蔵文献のデータベース化も、平成十五年度のエクセルファイル化を基礎として、現在も増補・展開中。3、荒木個人の研究と、これまで共同研究的に調査をともにしできた大学院生・大学院研究生の研究成果を、研究成果報告書として刊行。本課題研究の総体が、ほぼすべて同書によって窺えるように編集した。内容は研究代表者荒木の論文および研究総体の概括として、「はじめに-本研究の由来・目的・経緯・研究推進状況などについて」、「一、明恵夢記再読」(論文「明恵『夢記』再読-その表現のありかとゆくえ」所収)、「二、海外発表のコンテクスト」(二-一、和歌陀羅尼と文学、として論文「『沙石集』と<和歌陀羅尼>説について-文字超越と禅宗の衝撃-」を、二-二、中世日本の二重の顔、として論文「中世の二重の顔-宝誌和尚像から落語まで-」をそれぞれ所収)、「三、寺院調査と文献研究」として、荒木の資料紹介(影印)の他、大学院研究生中山一麿、大学院生中川真弓の資料分析・論文を収載。A4判総150頁ほど。掲載論文等はすべて本報告書オリジナルである。
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Le Japon, d'autres visages 日本、もうひとつの顔 Forum 2004 de l'Universite d'Osaka a Strasbourg(大阪大学) (研究成果報告書)
ページ: 114-128
小野随心院所蔵の密教文献・図像調査を基盤とする相関的・総合的研究とその探求(荒木編)(大阪大学) (研究成果報告書)(印刷中)(初校)
INTERFACE HUMANITIES(大阪大学) 04
ページ: 18-19
大阪大学古代中世研究会『詞林』 36号
ページ: 11-29
宗教のキーワード集『別冊國文学』(三木紀人、山形孝夫編、学燈社) No.57