研究課題/領域番号 |
14510491
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
中国語・中国文学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
石 汝杰 九州大学, 高等教育総合開発研究センター, 助教授 (50278149)
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研究分担者 |
中里見 敬 九州大学, 大学院・言語文化研究院, 助教授 (30250963)
西山 猛 九州大学, 大学院・言語文化研究院, 助教授 (40237756)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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キーワード | 呉語 / 呉語読本 / 中国語方言 / 蘇州語 / 方言文学 / 説唱文芸 / 方言音声 |
研究概要 |
1.『呉語読本』音声データ作成の準備 研究代表者の石汝杰が、7-8月に中国へ渡航し、『呉語読本』の一部について録音を行った。しかし、音声の著作権の問題の解決、および音声データの整理に、さらに時間を要するため、公開には至らなかった。 2.『呉語読本』増訂本作成の準備 『呉語読本』初版本に未収録で、呉語文献として重要なものを選定し、校訂のうえ電子テキスト化し、注釈作成の準備を行った。この増訂本については、平成16年度の出版をめざして、科学研究費研究成果公開費を申請した。また、これ以外にも、呉語資料を発掘・収集すべく、関連する資料の調査を行った。 3.研究会の定期的開催 本科研費メンバーを中心に、九州大学の大学院生等を含めて、呉語の研究会を毎週水曜日午後に、定期的に継続して開催した。研究会において上記2の作業を行うとともに、『呉語読本』初版本の一部を日本語に翻訳した。常時参加者は、平田直子(学術振興会特別研究員・北九州大学非常勤講師)、朴春麗(九州大学大学院生)。この研究会は、本研究課題を推進する母体であるとともに、若手の呉語研究者を育成する格好のトレーニングの場ともなった。 4.研究成果報告書の作成 以上の研究活動の成果として、論文・翻訳編と資料編の2冊からなる研究成果報告書を作成し、呉語研究者・研究機関に送付した。第一冊に収録した論文は、《江蘇新字母》同音字表、川沙方言同音字表(以上、石)、古代漢語文法研究における時期区分の再設定(西山)、呉語小説における内面引用(中里見)、『古今韻表新編』における中古上声全濁音字について(平田)ほかの各編。翻訳は『九尾亀』第163回(一部)、『九美図』第28回除夕、『鉢中蓮』第8出の各編、さらに石による呉語文献書目札記を収めた。第二冊は「蘇州評弾記言記譜」で、蘇州評弾を歌詞と楽譜によって再現するものであり、音声データの書面版ともいえる貴重な記録である。
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