研究課題/領域番号 |
14510497
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
楊 立明 早稲田大学, 国際教養学術院, 教授 (10267354)
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研究分担者 |
重松 淳 慶應義塾大学, 総合政策学部, 教授 (00226119)
平林 宣和 早稲田大学, 政治経済学部, 助教授 (40271358)
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キーワード | 遠隔授業 / 対面式授業 / コーパス / 主体的学習 / 自他認識 / 言語習得 / コミュニケーションギャップ / 心理場(psychological field) |
研究概要 |
1、遠隔授業や従来型対面式授業及び授業参加者へのインタビューなどの内容から100万字以上の授業・談話コーパスを構築してきた。これを利用し、遠隔授業の計量分析を行い、従来型授業との客観的比較研究を可能にし、成果の一部は日本中国語学会などで報告した(牧田・楊2002、2003、2004) 2、教育支援のため、授業コーパスに質疑機能などを加え、ホームページにリンクさせた。遠隔授業に参加している多地点の教員や学生が随時に授業内容を検索し、互いに質疑討論を行い、学生の主体的学習を促している。 3、研究支援のため、授業コーパスに参加者の学習歴や留学歴などの学習情報を組み入れ、談話のテーマ、発話回数、速度などの言語情報も加えて、授業内容を立体的検索することを可能にした。これらの機能を利用し、自然発話の環境における上級学習者の文法習得の傾向を網羅的に分析し、その結果を日本中国語学会で報告した(牧田・楊2004)。また、TV会議におけるコミュニケーションギャップや文化摩擦を克服するために、共通の「心理場(psychological field)」を構築する重要性について国際シンポジュームICICE(2003台湾)で報告した(伴野・重松2003)。 4、遠隔授業に参加している中国人留学生や日本人の留学経験者を中心にインタビューを行い、留学経験による異文化適応の差異などを調べ、留学経験者が遠隔授業における役割を分析している。その資料を利用し、『留学生的心声』という上級テキストを作成した(牧田・楊2005)。 5、インタビューによる談話コーパスと授業コーパスの比較研究を行い、同じ話者が異なる談話場面における言語使用、自他認識などの違いを分析している。その成果は2005年度で報告する予定。 6、今回構築したコーパスを広く研究利用できるため、プライバシー保護などの措置を取った上、2005年度中に公開する予定。
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