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2005 年度 実績報告書

アジア系アメリカ文化・文学とアメリカ多文化主義の双方向的影響関係に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14510520
研究機関神戸大学

研究代表者

山本 秀行  神戸大学, 文学部, 助教授 (90230581)

キーワード多文化主義 / グローバリズム / アジア系アメリカ文学 / アジア系アメリカ演劇 / ポスト植民地主義
研究概要

研究計画最終年度にあたる本年度は、レイ・チョウ(Rey Chaw)やガヤトリ・スピヴァック(Gayatri Spivak)などアジア出身で欧米に活動拠点を置いて活躍する学者たちの理論に依拠しながら、アジア系アメリカ文化・文学に見られるアジア系アメリカ人の政治的・社会的意識の変容を手がかりにして、ポスト植民地主義、グローバリゼーションとも関連させつつアメリカ多文化主義の本質とその可能性に迫った。まず、昨年度に引き続き、ディヴィッド・ヘンリー・ホワン(David Henry Hwang)、ラッセル・レオン(Russell Leong)、チェイ・ユウ(Chay Yew)などの90年代以降のアジア系アメリカ文学・演劇テクストにみられる政治的・社会的意識の変容を究明した。さらに、90年代以降のアジア系アメリカ文化・文学の発展過程に加えて、その時代の新たなアジア系アメリカ人の政治的・社会的意識を解明するための精緻な文献研究を行なった。90年代以降のアジア系アメリカ文化・文学がエスニシティを超越し、グローバルなスタンスにシフトすることより、アメリカ社会内の多文化主義の発展のみならず、アメリカ社会のグローバル化にも寄与していることが明らかになった。
こうした研究の成果の一部は、第13回AALAフォーラム(アジア系アメリカ文学研究会年次大会、東京・学士会館、2005年9月17日)のシンポジウムにおける口頭発表のほか、共著書『越境・周縁・ディアスポラ』(南雲堂フェニックス、2005年4月)収録論文「国境/ジェンダー/セクシュアリティの境界を越えて-ラッセル・レオンの文学的戦略としてのディアスポラ」において公表した。この4年間の研究プロジェクトにおいて収集した文献・インタビュー資料などを綿密に研究することによって得られる研究成果は纏めたものを報告書として近く刊行し公表する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 越境・周縁・ディアスポラ-三つのアメリカ文学2005

    • 著者名/発表者名
      松本昇, 山本秀行, ほか共著
    • 総ページ数
      371
    • 出版者
      南雲堂フェニックス

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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