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2003 年度 実績報告書

チョーサー作『カンタベリー物語』Hg,EL写本の言語の計量的比較

研究課題

研究課題/領域番号 14510524
研究機関広島大学

研究代表者

中尾 佳行  広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (10136153)

研究分担者 松尾 雅嗣  広島大学, 総合科学部, 教授 (40106787)
地村 彰之  広島大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (00131409)
キーワードHengwrt写本 / Ellesmere写本 / 写本の校合 / コンコーダンス / Chaucer / Middle English / 語彙研究 / テクスト批評
研究概要

本研究の目的は、パーソナル・コンピュータを利用し、G.チョーサーの『カンタベリー物語』(The Canterbury Tales)の84写本のうち最も重要であると考えられるHengwrt(以下、Hg)写本とEllesmere(以下、El)写本のテクスト校合を行うことである。Hg写本は、最も古い写本であり、その分チョーサーのオリジナルに最も近いと考えられている。一方、E1写本は、写字生の編集が周到に施され、その分最も完成に近いもので、従来多くの刊本のベースにされてきた。本研究は、この対極的な写本の校合を通して、チョーサーの英語の実相をより網羅的・客観的に把握することを可能にした。
また本研究は、チョーサー及び中英語テクストのデータベース化という国際的研究動向に対応したものである。Hg,El写本のCD版テクストが、The Canterbury Tales Project (Estelle Stubbsの編集)より2000年に出たが、コンコーダンス作成ないし語彙研究は今後の課題として残っていた。比較コンコーダンス作成は、Norman Blake教授(元Sheffield大学)とEstelle Stubbs博士(Sheffield大学)の協力を得て押し進めた。平成14年度のGeneral Prologueのコンコーダンス(Jimura,Nakao,Matsuo,Blake,and Stubbs(2002)を参照)に引き続き、平成15年度は、The Knight's Taleのコンコーダンス及び両写本のワードペア網羅的リストを作成した。2写本のデータを客観的に検出し、言語特徴を記述できたことで、チョーサーの言語の研究を大きく発展させるものと期待できる。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 中尾 佳行: "Chaucerの曖昧性の構造-Troilus and Criseyde3.12-5'God loveth...'を中心に""Ful of Hy Sentence" 英語語彙論集(菅野正彦編)(東京:英宝社). 21-33 (2003)

  • [文献書誌] A.Jimura, Y, Nakao, M.Matsuo: "A Comprehensive Textual Comparison of Chaucer's Dream Poetry"Okayama : University Eudcation Press. v+173 (2002)

  • [文献書誌] A.Jimura, Y.Nakao, M.Matsuo, N.Blake, E.Stubbs: "A Comprehensive Collation of the Hengwrt and Ellesmere Manuscripts of The Canterbury Tales : Gencral Prologue"The Hiroshima University Studies, Graduate School of Letters, Volume82, Spccial Issue No.3.. 82. iv+100 (2002)

  • [文献書誌] Yoshiyuki Nakao: "Modality and Ambiguity in Chaucer's Trewely : A Focus on Troilus and Criseyde"Yoko Iyeiri and Margaret Connoly eds.And gladly wolde he lerne and gladly teche : Essays on Medieval English to Professor Matsuji Tajima on His Sixtieth birthday. Tokyo : Kaibunnsha. 73-94 (2002)

  • [文献書誌] Yoshiyuki Nakao: "The Semantics of Chaucer's Moot/Moste and Shal/Sholde : Conditional Elements and Degrees of Their Quantifiability"Toshio Saito, Junsaku Nakamura, and Shuji Yamazaki eds.English Corpus Linguistics in Japan.Amersterdam/New York : Rodopi. 235-247 (2002)

  • [文献書誌] 中尾佳行: "Chaucerの曖昧性の構造"松柏社. xiv+451 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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