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2002 年度 実績報告書

Ancrene Wisseの成立と受容

研究課題

研究課題/領域番号 14510555
研究機関関西大学

研究代表者

和田 葉子  関西大学, 外国語教育研究機構, 教授 (00123547)

キーワードAncrene Wisse / 原作者 / 受容 / 中英語 / 写本 / 修道院 / リテラシー / 托鉢僧
研究概要

13世紀の作品とされるAncrene Wisse(尼僧の手引き)は全部で17の写本が現存する。そのテキストは英語、仏語、羅語の3言語で書かれている。英語・英文学史上、最も重要な作品のひとつであるため、その初期中英語についてはこれまで国内外で多くの研究がされてきた。しかし、この作品の成立と受容の問題については、まだほとんど謎につつまれたままである。1976年、E.J. DobsonがThe Origin of Ancrene Wisseの中で、原作者を特定しようと試みて以来、Dobsonの出した結論は、あくまで仮説に過ぎないにもかかわらず、再検討されることもなく、解明が進んでいない。
14年度は、より正確なAncrene Wisseの作品成立の実態を明らかにするために、Dobsonの仮説の問題点を指摘し、Dobsonの全写本の系統図に修正を加えた。さらに、当時の社会、政治、宗教、文化の背景を考慮に入れる必要から、大英図書館、ケンブリッジ大学図書館を中心に資料調査・収集をした。その際、国内で入手できない資料はA4サイズでコピーし、ファイルに分類しまとめた。そして、国内でも研究が続けられるように、写本だけでなく貴重図書のマイクロフィルムも購入した。また、海外で開催される関連の学会に積極的に出席し、中世文学及び、中世史を専門とする外国人研究者とディスカッションを行った。このように最新の情報を集めながら研究を進めることができたことは意義が大きかった。今年度の研究成果はイギリスの出版社Boydel & Brewerからまもなく刊行されるA Companion to Ancrene Wisse ed. by Yoko Wada(校正済み・印刷中)に発表される。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Yoko Wada: "A Companion to Ancrene Wisse"Boydel & Brewer (U. K.) (印刷中). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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