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2004 年度 実績報告書

口語英語の談話構造分析-コミュニケーション教育の観点から

研究課題

研究課題/領域番号 14510556
研究機関関西学院大学

研究代表者

八木 克正  関西学院大学, 社会学部, 教授 (90099630)

キーワード英和辞典の改良 / 話言葉・書き言葉の談話構造 / ユースプログレッシブ英和辞典 / 語法の鉄人
研究概要

本研究は、基本的な目的を以下の4点とした。
(1)語彙・統語構造レベルの実証研究を通して英和辞典の改良に利用する。
(2)構築済みのデータベースをさらに大規模なものに仕上げる。
(3)英語の談話構造における話し言葉と書き言葉の相違を明らかにする。
(4)それを実際の英語コミュニケーション教育の中で活かす方策をさぐる。
(1)(2)について。当研究者が編集主幹を務めた学習英和辞典『ユースプログレッシブ英和辞典』(小学館)が、2004年1月に出版された。この英和辞典には、当研究者の今までのさまざまな研究成果を盛り込み、新たな知見を豊かに盛り込むことができたと考えている。今日までの英和辞典の諸問題(記述の誤り、現代英語の実態との乖離など)の多くを克服した。同時に、上記の辞書の記述の元になる研究の連載を2件続けてきた。『小学館ランゲージワールド』(http://www.1-world.shogakukan.co.jo)で隔週(,月2回)『語法の鉄人』の連載と、『英語教育』誌(大修館書店)の「クエスチョンボックス」欄の回答者として、さまざまな英語に関する質問に対する回答を行ってきた。問題の詳細は、当研究者のホームページ(http://www1.kcn.ne.jp/~kyagi/yagihome/yagihome.index.bak)に譲る。
(3)について。言語の研究は、音声、音韻、形態素、統語、意味といった、小さな単位から大きな単位へと下から積み上げる研究プログラムとは逆の、談話の構造から始めて、大きな単位から小さな単位への研究プログラムの必要性を論じた。その観点から、話し言葉と書き言葉の談話構造の比較のひとつの手段として、同じニュースについての、Time誌の記事の書き方と、CNN放送の報道の表現方法を比較しその概略を示した。書き言葉の中でnarrativeと呼ばれるジャンルの新聞記事などを、どのような順序で情報を提示するのが好ましい書き方なのか、すなわち、あるべきテキストの構造について一般論を引き出すことができるという見通しを示した。
(4)について。言語の分析を談話の構造を明らかにすることから始める方法は、教室での英文解釈のためにも応用できる。テキストがどのような構成になっているか、全体として何を述べようとしているかという談話の構造を明らかにし、次の段階でパラグラフの構造を把握し、文の構造、文を構成する成句表現、語、音韻、音声といった解釈に進むという英語教育のありかたを提案した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 2004 2002

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] 「人」「物」とwho/whichの選択-意味的統語論の観点から-2005

    • 著者名/発表者名
      八木克正
    • 雑誌名

      言語と文化(関西学院大学言語教育研究センター紀要) 第8号2

      ページ: 1-16

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 譲歩を表す成句表現にともなう省略現象と機能転換2004

    • 著者名/発表者名
      八木克正, 井上亜依
    • 雑誌名

      英語語法文法研究(英語語法文法学会) 第11号

      ページ: 158-173

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 法助動詞の緻密化に貢献した好著-柏野健次著『英語法助動詞の語法研究』の書評(書評論文)2004

    • 著者名/発表者名
      八木克正
    • 雑誌名

      英語語法文法研究(英語語法文法学会) 第11号

      ページ: 186-203

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 新しい大英和辞典の時代-『研究社新英和大辞典第6版』『ジーニアス大英和辞典』(書評論文)2002

    • 著者名/発表者名
      八木克正
    • 雑誌名

      英語語法文法研究(英語語法文法学会) 第9号

      ページ: 183-197

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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