研究概要 |
平成14年度は以下の研究・調査を行い,成果の一部を発表した。 1.ホーフマンスタールおよびルートヴィヒ・クラーゲスの比喩言語論に関する最新の研究文献,テクノロジーと身体をテーマとする研究文献および資料の調査・収集を平成14年7月24日〜8月15日,ドイツ,ベルリン・フンボルト大学美学研究所,ケルン大学メディア文化コミュニケーション研究所,ボン大学ドイツ文学研究所,ビーレフェルト大学言語・文学学部の図書館において行い,複写・借覧などで収集した資料の分析に着手した。特に,クラーゲスのリズム論,身体論を同時代の鉄道文化,映像美学,心理分析の理論を参照しつつ分析した作業の結果の一部は,論文「想像界--鉄道的・映画的:ルットマン,クラーゲス,ベンヤミン,フロイト」にまとめ,大学紀要『ASPEKT』36号に発表した。 2.立教大学にすでに所蔵されているゲオルゲ派の文献資料を中心に調査・分析を行い,主として写真資料・映像資料を抽出して可能なかぎりコンピュータによる画像データとして整理・入力した。この作業のために新たにコンピュータを購入して作業の効率化と大量のデータの正確な処理をはかった。 3.ルドルフ・ボルヒャルトに関する研究文献は基礎的なものを中心に購入・借覧・複写などで収集しつつある。 4.平成15年3月26日〜31日まで,ドイツ,ベルリン・フンボルト大学ドイツ文学研究所,ケルン大学ドイツ語学・文学研究所付属図書館において,ドイツ技師協会(VDI)およびドイツ工学士連盟(VDDI)に関する文献資料を調査・収集した。 なお,上記の研究成果の一部を含む口頭研究発表を,平成14年8月アジア・ゲルマニスト会議(北京)および同年9月東アジア・ゲルマニストシンポジウム(ソウル)における分科会発表・招待講演として行うとともに,3篇のドイツ語論文として発表した。
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