研究課題/領域番号 |
14510616
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中村 渉 東北大学, 留学生センター, 助教授 (90293117)
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研究分担者 |
佐藤 滋 東北大学, 留学生センター, 教授 (40137592)
坂本 真樹 電気通信大学, 電気通信学部, 講師 (80302826)
西野 哲朗 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (10198484)
堀江 薫 東北大学, 留学生センター, 教授 (70181526)
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キーワード | ニューロイダルネット / 最適性理論 / ニューラルネット / 動詞-島 / 言語獲得 |
研究概要 |
今年度の研究計画に挙げた課題の中で、特に以下の4つの課題、1.伝統的なカテゴリカルな最適性理論と近年研究が進んでいる確率的最適性理論の接点、2.リンキング理論の基礎としての文の句構造の獲得の研究、3.ニューロイダルネットの脳機能画像法による検証、4.格組織・リンキングの習得過程の認知言語学的研究、の4点に重点をおいて研究を遂行した。 まず、1.について、Shuger and Nakamura(2004)は、モンゴル人母語話者の日本語格助詞の習得過程を分析した。これは対格型格組織の第2言語習得研究であるが、格組職を習得する過程を普遍的な制約群への重みづけ(確率化)と重みづけの変動に基づいて説明する可能性を探ったものである。2.については、崎田・中村・西野(2003)が、母語習得の初期に現れる「動詞-島」段階をニューロイダルネット上に実現している。論文として発表はしていないが、現段階で、「動詞-島」段階から後に生じるローカル・ルールの段階のモデル化も終わっている。3.については、横山他(2004)が、ニューロイダルネットとの直接の関連はないものの、脳機能画像法を用いて、日本語能動文と受動文の処理負荷の相違を考察している。受動文処理時において、対応する能動文処理時より両側の特定の部位に有意な賦活が見られることを報告している。最後に、4.については、口頭発表で、坂本(2003)は、自動詞用法と他動詞用法を持つ状態変化動詞を取り上げ、認知言語学的観点から分析を加えている。
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