研究課題/領域番号 |
14510633
|
研究機関 | 東京工科大学 |
研究代表者 |
陳 淑梅 東京工科大学, メディア学部, 助教授 (50296737)
|
研究分担者 |
大野 澄雄 東京工科大学, 工学部, 助教授 (80256677)
余 錦華 東京工科大学, 工学部, 助教授 (10257264)
亀田 弘之 東京工科大学, 工学部, 助教授 (00194994)
相原 茂 お茶の水女子大学, 文教育学部, 教授 (40115126)
楊 立明 早稲田大学, 語学教育研究所, 教授 (10267354)
|
キーワード | jピンイン / 中国語 / 音節表の仮名表記法 / 人名・地名 / 聴取実験 / 標準化 |
研究概要 |
初年度は、本研究の基礎的素材となるべき中国語音節表の仮名表記基準の作成を重点的に行った。具体的には、以下のような成果が得られた。 [基礎的知見・資料の収集] 1.日本で出版されている日中辞典、中国地図帳、中国語教科書、及び中国で出版されている「漢日辞典台」、台湾で出版された「薹日大辞典」などを基礎的資料として収集し、中国語音節の仮名表記の現状を詳細に調査・分析した。その結果、中国語の全音節をすべて相互に区別する表記するものがないことを確認するとともに、類似音節の記述に関する工夫など中国語音節表の仮名表記基準作成のための基礎的知見を得た。 [音節表の作成と評価] 2.この知見および上記の基礎的言語資料等の分析に基づき、407の音節すべてを弁別できる中国語音節表の仮名表記案を作成した。 3.作成した音節表の案に対して、刺激音の収録(中国語ネイティブ、北京出身アナウンサー男女各1名)と聴取実験(北京と天津の2大学において北方出身の大学生計40名、また東京工科大学在学中の中国人留学生10名を対象とした)を行なった。 4.上記聴取実験で得られた、生データを整理、分析し、問題となる音節の修正を行なった。なお、このような聴取実験は中国北京、天津でそれぞれ一回、日本で一回実施し、これに伴い音節表を三回更新した。その結果、約407個の音節の仮名表記が定まるとともに、今後もさらに慎重に検討しなければならない音節群を明確にした。 [外部評価] 5.この間、研究発表を中国語学会関東支部例会、電子情報通信学会、The 5th East Asia Forum of Terminology等に於いて計九回行ない、多くの研究者からの意見を得た。また、この音節表案の実用性を確認するために、中国で刊行されている日本語月刊誌「人民中国」編集部、朝日新聞国際部との意見交換を行なった。現在、音節表の最終的確定に向けて研究を進めている。
|