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2003 年度 実績報告書

生成文法理論に基づく第一言語獲得:実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14510634
研究機関金城学院大学

研究代表者

原田 かづ子  金城学院大学, 文学部, 教授 (60156502)

キーワード生成文法 / 言語獲得 / 統語発達 / 移動 / 関係節 / WH疑問文
研究概要

本研究は、原理とパラメータの理論に基づいた研究であるが、本年度は、主として以下の6点について成果をあげることができた。
1.日本語と英語の移動に関わる側面について、これまで行ってきた獲得研究を統合的に検討し、理論的意義を考察した。その結果、次の2点が明らかになった。(1)他の条件が同一であれば、移動がある言語より移動がない言語の方が早期に獲得される。(2)移動のある言語では、最小要素の移動を含む構造の方が、より大きな要素の移動を含む構造より早期に獲得される。この成果は、2003年10月18日〜19日開催の日本英文学会中部支部大会(金城学院大学)のシンポジウム(10月19日)で口頭発表し、その内容をさらに拡充し、Movement : A View from Comparative Syntax Acquisitionとして『金城学院大学論集』(第45号)に掲載した。
2.普遍的語順について、関係節および単文に焦点をあてて、縦断的データの検討が進行中である。
3.語彙の獲得について、受動文、使役文の理論的研究の検討を実施した。
4.日本語統語構造の縦断的発達について原理とパラメータの理論に基づいて詳細に記述する研究は、日本語の言語獲得研究のbaselineを形成するものとして必要と言われながらこれまでなかった。過去5年間に収集した縦断的データおよび出版されている縦断的データを用いて、統語構造の発達を記述するための記述の方針をほぼ決定した。
5.1997年5月〜2001年1月に収集した日本女児2名のデータ84セッション分のうち未整理分について、8セッション分の文字化、8セッション分のコンピュータ入力かが終了した。
6.2002年11月より収集開始した日本男児1名のデータを、2003年度も月1〜2回のペースで14セッション分収集した。(この件については、相手方の同意を得て、プライバシーには十分配慮している。)

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 原田 かづ子: "言語獲得-生成文法の立場から"Viva Origino. 31・2. 86-97 (2003)

  • [文献書誌] Kazuko I.Harada: "Movement : A View from Comparative Syntax Acquisition"金城学院大学論集(英米文学編). 45. 187-211 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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