研究課題/領域番号 |
14510644
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
田所 光男 名古屋大学, 国際言語文化研究科, 助教授 (40179734)
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研究分担者 |
山口 庸子 名古屋大学, 国際言語文化研究科, 助教授 (00273201)
長畑 明利 名古屋大学, 国際言語文化研究科, 助教授 (90208041)
西川 智之 名古屋大学, 言語文化部, 助教授 (20218134)
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キーワード | ユダヤ人 / ディアスポラ / アイデンティティ / アメリカ:ドイツ:オーストリア:フランス / ショアー / 比較文学 / 越境 / マイノリティ |
研究概要 |
今回の研究は、フランス語フランス文化というように、一言語によって作られる一文化を対象にしたものではなく、複数の社会において複数の言語を使うユダヤ人による活動を主題としたものであり、しかも、文学と非文学とにまたがる活動を視野に入れるもので、各研究分担者は、広範でかつ多元的な知見をもたなければならず、共通の知的基盤を作り上げることに多くの時間を割いた。これは来年度の成果発表のための下地作りとして不可欠であった。主な研究活動は以下の通りである。 1 研究会を定期的に開催し、知見の交換と討議を行なった。 (1)研究分担者による、フランスとドイツの20世紀のユダヤ人に関わる発表:田所光男「ユダヤ移民の兄弟をつなぐもの-Immigration/Shoah/Sartre/Justes-」および大内庸子「エルゼ・ラスカー=シューラーと『ユダヤ性』」 (2)外部の専門家を招いての、東ヨーロッパのユダヤ人についてのセミナー:黒川知文(愛知教育大学教授)「東欧ユダヤ人の歴史と文化」および三谷研爾(大阪大学助教授)「世紀末の多民族都市プラハ」 2 国内・国外のユダヤ関係の研究・資料センターにおける調査。とりわけフランスのパリ郊外の旧ドランシー強制収容所における調査および意見交換は、戦後ユダヤ人におけるショアーの記憶の問題に関して貴重な展望をもたらしてくれた。 3 ディアスポラ・ユダヤ関係の資料収集、とりわけ映画・舞踊・ポップスなど、ディアスポラ・ユダヤ人の活動が顕著である領域を検討するために不可欠な、ビデオ、DVD、CDを多数入手することができた。来年度の成果発表にとって大きな収穫となった。
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