まず、5月24日、25日と、関西外国語大学でおこなわれた日本演劇学界全国大会〔テーマ:世界の中の日本演劇〕のために、「世界の中の沖縄芝居」という小セッションを企画し、沖縄大学の与那覇晶子氏、沖縄芸術大学出身の大嶺可代氏に発表者として加わってもらい(5月25日14:30〜16:30 303会議室)また、大会初日にはハワイ大学のジェームズ・ブランドン氏の基調講演「American Censorship of Kabuki;1945-1949 1945〜1949年の歌舞伎の検閲」を私が通訳したこともあり、ブランドン氏にもフロアからこのセッションに参加してもらった。 京都では月一回ペースで「沖縄芝居研究会」を開き、前述の大嶺可代氏を沖縄語の講師としてむかえて、主に「泊阿嘉」の台本を解読してビデオに収められた実際の上演と比較し、「シェイクスピアのロミオとジュリエット」との共通点、相違点も検討した。シェイクスピア上演は主に東京で取材し、また、私費出張も含め、4度沖縄に出張した。3月20日からは国立劇場おきなわ開場記念公演「真珠橋」を取材し、さらに、他の科研グループの研究会へのオブザーバーをかねて私費で訪沖し、研究成果をまとめる予定である。論文としては、3月中に「京都産業大学論集人文系列第31号」に拙論"Who are the Japanese Othellos? : Reception and Productions of Shakespeare in Mainland Japan and Okinawa"が掲載される。また、現在、インド・シェイクスピア学会の国際セミナー"Shakespeare in Class"の論集に、拙論"Shakespeare and Class : In case of the first reception of Othello and The Merchant of Venice in Japan"を投稿中である。
|