• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

ローマ契約法における無名契約の位置

研究課題

研究課題/領域番号 14520008
研究機関京都大学

研究代表者

林 信夫  京都大学, 大学院・法学研究科, 教授 (40004171)

キーワード無名契約 / 契約的保護 / 前書 / 勅法彙纂 / 古典法 / 和解
研究概要

無名契約そのものについての個別史料のデータ化は、平成8〜10年度科学研究費補助金・萌芽的研究のおいてすでに完成していたので、本年度は、それを基礎にしながら、伝来の個別契約との関連史料を整理し、かつ伝来の個別契約そのものの史料を収集・整理してデータ・ベース化することに、主力を注いだ。それに加えて、前記助成以後のパピルス史料および碑文史料の収集にも携わったが、期間内に予定していたすべての史料集を手にできたわけでななかった。またこの間、国内の研究会・学会での報告(8月25日「ローマ法における無償法・互酬法」於北海道大学、10月6日「デイオクレーティアーヌス帝は『古典法』墨守者か?」於龍谷大学、3月15日「D. 13, 1, 14(Iul. 22dig.)」於京都大学)、海外の学会参加・外国人研究者との会談・史料収集(国際ローマ法学会Convegno internazionale di Diritto Romano 2002、6月3〜10日、於イタリア・コパネッロ、Hans ANKUM ; Mario TALAMANCA両教授等との会談)を行ないつつ、論点整理を行なった。
その結果、和解に関して一定の成果を得た -従来、和解の契約的保護は6世紀のユースティーニアーヌス帝期になされたとされていたが、『勅法彙纂Codex』を仔細に検討していくと、3世紀中ごろに前書praescripta verbaを利用しながら契約的保護の第一歩を踏み出したと考えることができ、従ってその限りで「裸の合意は訴権を発生させない」との伝来の契約法上の原則が破られている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 林 信夫: "『勅法彙纂Codex』第二巻第四章第六法文について -「無名契約」論のために(1)(2)・完"法学論叢. 151・4,152・1. 1-17,1-22 (2002)

  • [文献書誌] 林 信夫: "近時のローマ法・ローマ史間の交流・交錯について -Umberto LAFFI, Studi di storia romana e di diritto romano (Roma 2001)を紹介しつつ"法史学研究会会報. 7. 70-80 (2002)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi