研究概要 |
本テーマについて,本研究期間中に行った研究課題とその成果は以下のとおりである。 第1は,労働法制の適用範囲をめぐる課題である。この課題で得られた知見は,労働法制を従来のように雇用労働者の法に限定することなく、多様な就労者の多様なニーズに対応させて、労働法制自体を再編することが必要であるということであった。初歩的な成果にとどまるが、現時点での到達点を、「雇用類似の労務供給契約と労働法に関する覚書」(下井隆史先生古希記念論文集、信山社、2003年3月刊)および「労働形態の多様化と労働法」法律時報75巻5号(2003年5月)として公表している。なお、「雇用類似の労務供給契約と労働法」(労働法律旬報1536号、2002年9月)は、本研究のエッセンスを紹介するものである。 第2は,2004年労基法改正に伴った検討した立法課題に関する研究である。これらの研究課題での基礎的な成果が「解雇・有期労働契約法制の改正の意義と問題点」労働法律旬報1556号(2003年7月)である。 さらに,裁量労働制に改正に関研究成果が,「裁量労働制」ジュリスト1255号(2003年10月)および「ホワイトカラーの労働時間制度のあり方」日本労働研究雑誌である。 第3は,企業組織の変容をめぐる労働法の課題に関する研究である。この課題における初歩的な研究成果が「日本における労働市場・企業組織の変容と労働法の課題」季刊労働法206号(2004年9月)である。
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