研究概要 |
今年度は、研究成果として下記の2点がある。 「太平洋戦争終結を巡る歴史論争-ボナー・フェラーズのヘンリー・スティムソン元陸軍長官批判」細谷千博・入江昭・大芝亮編著『記憶としてのパールハーバー』(ミネルヴァ書房、2004年5月)129〜69、461〜70頁。 「戦後日本の君主制とアメリカ」伊藤之雄・川田稔編著『20世紀日本の天皇と君主制』吉川弘文館(2004年3月20日)129〜55頁。 これらは、昨年春に刊行が予定されていたが、後者の平成15年度の報告書が提出された後に刊行され、実際手元に届いたのは4月に入ってからであった。 フェラーズの文書は、スタンフォード大学フーヴァー研究所文書館とバージニア州ノーフォーク市のマッカーサー文書館に存在するが、フェラーズの遺族に残されていたフェラーズ文書がスタンフォード大学フーヴァー研究所文書館に寄贈されていたことが判明し、平成16年度の夏は、未整理のこの新たで膨大なフェラーズ文書の目録作成に時間を注いだ。(フーヴァー文書館は目録作成を行う予定がないため自分でその作業を行った。)目録作成を行いながらフェラーズ文書の収集を行ったが、まだ十分な収集を達成していない。 なお、フェラーズ研究と関係する資料収集と調査は、日本国内のほか、ワシントンD.C.の国立公文書館やノーフォーク市のマッカーサー文書館など米国で行っている。 研究発表の面では、下記のごとく豪州のアジア研究学会でフェラーズ関係の報告を行った。 2004年7月1日豪州アジア研究学会Asian Studies Association of Australia第15回隔年次大会 パネル:"New Dimensions of Japanese Diplomacy""Setting History Straight : Bonner Fellers, the MacArthur History Project and the Emperor's Monologue,1945-1952"(豪州キャンベラ市National Convention Centre、11時〜12時半、司会兼討論者は、Professor Toshihiro Minohara, Associate Professor, Faculty of Law, Kobe University)
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