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2003 年度 実績報告書

ニューサンスゾーニングが土地市場と労働市場に及ぼす影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14530002
研究機関東北大学

研究代表者

佐々木 公明  東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (10007148)

研究分担者 張 陽  東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (60302204)
福山 敬  東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (30273882)
キーワードニューサンスゾーニング / 2世代モデル / 労働市場 / 土地市場 / キャピタルゲイン / 産業活動地区 / 消費者 / 投資家
研究概要

住宅地間で近隣外部性が存在し、その負の効果を軽減させる目的で設定されるゾーニングは、土地が不在地主によって供給される下では、ゾーニング規制がない状況に比して住民の厚生はかえって減少させることが厳密に示される(佐々木[2000])。一方、土地所有者である不在地主の厚生は、地代収入が増加するので、ゾーニング規則がない場合に比して増加する。多くの国では、多数の都市住民は自分の住宅地を所有しており、その意味で外部性を受ける消費者であり、地代収入を得る土地所有者でもある。この場合、ゾーニングの総効果は都市住民の厚生を増加させるかもしれない。実際、Fujita[1989]では土地の"公的所有"の下で、地代収入が住民間で再配分されるときのミニマムロットサイズゾーニングの効果が分析されている。そこでは効用関数が対数線形で特定化されたシミュレーション分析ではあるが、ミニマムロットサイズがある水準よりも小さければ、ゾーニング規制は住民の効用を高めることが示されている。しかし、土地所有者としての住民を対象とするとき、土地サービスの消費者と供給者としてだけでなく、土地売買により、キャピタルゲインを追求する投資家としての側面をも考慮すべきである。そこで単純な線形都市を想定し、現住民と新住民の2世代モデルによってニューサンスゾーニングが都市構造に与える効果を分析した。現住民が"決定権のある技票者"として、その都市のゾーニングを決定するが、それによって将来移り住む新住民の効用だけではなく現住民もニューサンスによる影響の他、その土地を売却する価値の変化によって影響をうける。現住民の厚生を最大にするゾーニングの下では産業活動地区拡大のゾーニングによる現住民と新住民の不効用増分の和が新住民の賃金上昇分である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 富岡武志, 佐々木公明: "人口移動を考慮した都市アメニティの経済学的評価"応用地域学研究. 8(2). 33-44 (2003)

  • [文献書誌] Khan M, Tariq Yousuf, Komei SASAKI: "Regional Disparity in Pakistan's Economy : Regional Econometric Analysis of Causes and Remedies"Interdisciplinary Information Sciences. 9(2). 293-308 (2003)

  • [文献書誌] 佐々木 公明: "都市成長管理とゾーニングの経済分析"有斐閣. 247 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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