研究概要 |
追加配分による科学研究費補助金の交付であったため、今年度は当初提出していた計画を縮小せざるをえなかったが、平成14年度はいかのように当該研究を遂行している。 1、8月から9月にかけて20日間イギリスを訪問し、欧米における環境評価に関する論文及び図書を収集した。 2、ヨーロッパ生態的環境経済学会長に就任したClive Spash博士(Macaulay Institute, Aberdeen, Scotsland)を訪問し、EC委員会DG-XIIにおける「ヨーロッパ環境評価」の実践の資料を収集すると共に、ヨーロッパにおける「環境評価研究」を取材し、博士の環境評価に関する研究書Cost-benefit Analysis and the Environmentの翻訳の打ち合わせを行い、新しい環境評価法としてのDMV(Deliberative Monetary Valuation)の教示を受けた。 3、イギリスの帰途、韓国における干潟埋立及び環境評価法の研究状況を調査した。 4、11月には地球環境に関する「社会経済研究センター」(CSERGE, University of East Angria, Norwich)を訪問し、所長のR.Kerry教授およびGeorgiou博士に面接し、イギリスの環境政策における環境評価の事例を取材するとともに環境評価法、特にCVMおよびコンジョイント分析に関する資料を収集した。 5、イギリス、EUおよびアメリカにおける環境評価法の学説に関する先行研究を基礎に、収集中の環境評価に関する論文、図書、資料を整理中である。 6、実施中の諫早干潟のCVM調査と社会的コンテキスト分析」を進める中で、CVMの効果と限界を明らかにし、補足的な調査法としてのコンジョイント分析およびDMVの適応についてデザインを設計中である。 7、都市環境を経済的に評価するヘドニック価格法について先行の研究事例を収拾すると共に、長崎における住宅価格への適応を検討中である。
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