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2004 年度 実績報告書

医療・介護サービス需要と供給の計量分析

研究課題

研究課題/領域番号 14530029
研究機関筑波大学

研究代表者

吉田 あつし  筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (60240272)

キーワード医療経済学 / ミクロ経済学 / 計量経済学 / 医療政策 / 健康リスク / 家族の経済学 / 医師誘発需要 / 所得リスク
研究概要

本年度は、第1に、東京と大阪の同一規模(500床程度)の病院のデータを用いて、2000年の老人自己負担定率化導入前後で医師の診療行為がどのように変化したのかを、ノンパラメトリック手法を用いて定量的に分析した。その結果、いずれの病院においても定率化によって自己負担が小さくなる患者に対して画像診断や検査を増加させることによって医療費を大きくしていることが確認された。他方、自己負担が大きくなる患者に対しては、ふたつの病院で診療行為の変化が異なった。この違いは、それらの病院が直面している需要構造及び市場環境(独占的か競争的か)から説明することができる。さらに、これらの事実を説明するための理論モデルを開発した。第2に、市区ベースの歯科医師の新規参入データを用いて、歯科サービスの新規参入が続く地域では、一日当りの医療費が大きくなると同時に通院日数が少なくなることが確認された。この事実を説明することができる理論モデルを提案し、そのモデルおよび地域医療費のデータを用いて、歯科医師間の競争の結果経済厚生は大きくなっていることを示した。第3に、茨城県の医師会員データベースを用いて、診療所はどのような地域に新規に開業しているのかを分析した。その結果、すでに診療所が多く立地し歯科医師間の競争が厳しいにもかかわらず、大病院に近接した地域に立地していることが確認できた。このことは、大病院の近くに立地することは開業に伴う様々なリスクを回避することができたり、大病院自体が都市部にあるために家族の効用を高める可能性があることが示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Liquidity trap and persistent unemployment with dynamic optimizing agents : empirical evidence2004

    • 著者名/発表者名
      Ono Yoshiyasu, Ogawa Kazuo, Yoshida Atsushi
    • 雑誌名

      The Japanese Economic Review vol.55, No.4

      ページ: 355-371

  • [雑誌論文] Sharing Health Risk and Income Risk Within Households : Evidence from Japanese Data2004

    • 著者名/発表者名
      Yoshida Atsushi, Young-Sook Kim
    • 雑誌名

      Institute of Planning and Public Policy Discussion Paper 1080

      ページ: 1-29

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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