研究課題/領域番号 |
14530037
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済統計学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
西郷 浩 早稲田大学, 政治経済学部, 教授 (00205626)
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研究分担者 |
勝浦 正樹 名城大学, 経済学部, 教授 (70224467)
美添 泰人 青山学院大学, 経済学部, 教授 (80062868)
廣松 毅 東京大学, 大学院・総合文化研究科・教養学部, 教授 (80012491)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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キーワード | リサンプリング法 / 景気指標 / 全国物価統計調査 / 小売物価統計調査 / 新世代統計システム / 労働力調査 / SNA / 日本標準産業分類 |
研究概要 |
<平成14年度> 経済統計研究会を7回開催した。統計理論的な側面としては、電車運賃に関するヘドニック関数の適用、全国物価統計調査における地域差指数の検討、地域格差の計測に関連する諸問題、労働力調査による都道府県別失業率推定に関する問題、GDP速報の新推計方法に関する問題、を取り上げた。とくに、全国物価統計調査については、標本設計に対応した新しいリサンプリング法を考案し、同年の日本統計学会において西郷が報告した。この学会において、美添はミクロデータによる実証分析について、美添・勝浦は新しい景気指標の作成について、報告している。これらの報告の一部は、論文としても発表した。本年の経済統計研究会においては、高度通信技術に関連する報告はなかった。 <平成15年度> 経済統計研究会を7回開催した。本年は、官庁統計における高度通信技術の利用についての報告を積極的に取り上げた。小売物価統計調査における携帯情報機器の利用、社会生活基本調査におけるインターネット関連の統計、経済産業省による新世代統計システム、が直接的に関連する。また、統計理論的な側面として、地域格差に関する新手法、企業活動基本調査のミクロデータ分析、厚生労働省による官庁統計として初めてのパネルデータ作成、などをとりあげた。 平成14年から継続した研究として、平成9年全国物価統計調査の個票データをもちいて新しいリサンプリング法の適用可能性を検討した。その成果については平成1F年の日本統計学会で報告し、論文を査読誌に投稿する予定である。 <総括> 2年間という短い期間ながら、統計理論的な側面については、当初予定した成果をあげることができた。高度通信技術については、廣松がその一部を論文としてまとめた他は、情報収集を中心とした。今後、徐々に成果をあげてゆきたい。 統計理論・通信技術という側面の他に、日本の経済統計体系全体にわたるテーマも検討することができた。日本標準産業分類の改定、統計行政の新たな展開方向、業務統計としての国際収支統計、などは、今後の経済統計を考察していく上での大きなテーマとなる。研究期間内のみで研究を終わらせることなく、経済統計研究会を定期的に開催して、研究を継続してゆきたい。
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