今年度は3ヵ年にわたる研究計画の初年度にあたるため、分析対象となるデータの収集と電子化およびその整理と前段的分析を集中的に行った。具体的には以下の4つの作業を進めた。 (1)総理府統計局の小売物価統計調査年報に含まれる財やサービスのうち1980年から2000年にかけて全国主要都市において毎月価格調査が行われてきた物を抽出する (2)これらの財・サービスの価格推移を時系列データとして電子化する (3)個々の時系列データを編纂し、財種目、都市、時間の3要素により定義されるデータセットを構築する (4)出来上がったデータセットについてデータの脱落や入力ミス等のチェックを行う 上記の作業は非常に労働集約的なため多大な時間を要したが、今年度中にデータセットの概要は仕上がった。今後はこのデータセットを用いて日本の国内市場における小売物価の動的な特徴について財種目及び地域・都市別の観点から詳細に分析を重ねる予定である。
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