研究課題/領域番号 |
14530050
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済政策(含経済事情)
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研究機関 | 国立感染症研究所 (2003) 大阪大学 (2002) |
研究代表者 |
大日 康史 国立感染症研究所, 感染症情報センター, 主任研究官 (60223757)
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研究分担者 |
大津 廣子 岐阜大学, 医学部看護学科, 教授 (70269637)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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キーワード | 公的介護保険 / 介護事業所 / 訪問介護 / 訪問入浴介護 / 介護制度改正 / 社会福祉協議会 / price elasticity / competition |
研究概要 |
本年は、昨年度実施した調査を引き続き用いて主に地域的な差異が介護事業者の行動に及ぼす影響について、特に供給の価格弾力性あるいは質の向上への取り組みの地域間比較を行った。質の向上に関しては、徳島県と群馬県の実施率が低い状況であったが、調査の対象となったサンプル数が少ないことからこの結果をもって直ちに一般化することはできない。また、18項目を3カテゴリーに区分し検討した結果、「サービスの適切な提供」に関する項目の全事業所の実施率は7割程度であることから、少しでも利用者に対して良い介護サービスを適切に提供しようと努力している傾向がうかがえる。しかし、「人材育成」や「運営管理」面の実施状況は6割程度とやや低く、質のよい介護サービスの提供にむけて各事業所の経営・管理や人材育成に関する実施のより一層の努力が求められる。特に、利用者のニーズを満たしQOLを高めることができる質のよい介護サービスの提供には、サービスを提供する人材の資質が大きく影響する。利用者のニーズは、ユニットケアなどのように一人一人の個別性を考慮した上でその利用者の生活リズムに沿った介護サービスの提供であり、高齢社会が事業所に求める介護サービスの質はますます高度化していくと思われる。したがって、各事業所は利用者中心のサービスを適切に提供できるような事業所の運営管理を行い、特に優秀な人材を確保し育成していくために、介護サービス技術の訓練、研修の体系化をはかり介護サービスを支える人材育成を強化していくことが重要であると考える。こうした地域差がどこから生じるのか、またそれが社会福祉協議会のあり方とどの様に関係するのかを検討することは非常に意義深い。
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