研究概要 |
今年度次の3つを同時進行しながら,WebCT(オンライン)で補完された対面講義を実施し教育効果の向上を得た。 1.まずWebCTの基本技術を習得,講義で実用できる3機能を選別し,その操作手順を標準化・マニュアル化した。(1)プリントとして配布してきた「講義ノート」を,WebCT上で受講生に配信する。(2)講義での理解を促進するため,毎回オンラインで予習・復習「テスト」を出題し,WebCTが受講生から返信された回答を自動採点,その結果・講評を自動通知する。(3)WebCTのBBS/メール機能により,講義内容等に関する質問を受付/返答した。 2.「数量経済研究IV」(安武,前期,東広島,大学院),「国際経済学1」(安武,後期,東広島・東千田),「国際金融論2」(石田,後期,東広島-双方向-東千田)の計5講義で,これらの機能を導入した。マニュアルの配布,PCとプロジェクターによる操作デモなど学生への定着に配慮し,WebCT運用で生じる物的・人的な問題点とその対処ノウハウを蓄積できた。 3.これらの実現には,講義開始前の準備段階では,講義コンテンツをWebCTに掲載する作業に,講義進行中はオンラインの予習・復習「テスト」と受講生からの質問への対応に,学生スタッフ(オペレータ/TA,5講義で9名,4チーム)によるサポートが不可欠である。その養成には,コンピュータとWebCTの技術的トレーニングだけでなく,教官も含めたスムースなチームワークの形成が成功の鍵を握った。 以上の成果を今年度末,学内および全国的なセミナーで報告した。(安武,次ページの11.研究発表[雑誌論文]) 来年度,[1]講義担当教官(インストラクタ),WebCTの設計・運用(デザイナ),操作スタッフ(オペレータ),講義中のTA,受講生の5者向けに作成した導入マニュアルを,WebCTの1コースにまとめホームページ上で一般公開する。 [2]これと導入の成果を日米のカンファレンスで報告する。[3]WebCTの円滑な普及・拡大のため,導入のハードルが低く,実用性・信頼性を有した我々の「WebCT『標準』コース」について,学内向け「導入セミナー」を開催する。
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