研究課題
基盤研究(C)
1 VAT制度において管轄間取引きへの境界管理なしに仕向地原則を適用可能とする税調整方式として、ブラジルのRicardo VarsanoとCharles McLure提案のCVAT、Michael KeenとStephen Smith提案のVIVAT、Richard BirdとPierre-Pascal Gendron提案の二重VATに加えて、カナダのSatya PoddarとEric Hutton提案のPVAT(前納VAT)をカナダとインドでの調査および収集資料により比較分析した結果、アジアの地域経済統合体制で運用可能な管轄間税調整方式としては、PVATが最適との結論が得られた。2 インドでは、財政赤字削減を目的とする2003年財政責任・予算経営法は削減目標年度を2007-08年度と規定していたが、2004年に成立したUPA政権は2008-09年度に遅らせた。また、増収策として期待される消費課税改革では、中央のCENVATと二重VAT制度を構成する州売上税の州VATへの移行が延期されていたが、2005年4月1日に29州中21州で導入された。連邦国家ではカナダとブラジル以外にない州VAT導入による二重VAT制度への税制改革は評価できるが、CENVATと州VATは財のみを課税ベースとしており、GDPの半分を占めるサービスには中央のサービス税のみが賦課されているため、州際取引課税問題を含む包括的二重VAT制度の構築が課題と指摘した。3 中央集権国家のインドネシアでは、1999年新法により2001年からBig Bang型の地方分権化が実施されて2年が経過した。全般的に円滑な実施が評価されているが、主要な問題は、(1)政府間の機能配分、(2)地方政府の行政能力、(3)政府間財政調整制度と(4)地方政府の説明責任、に関係している。地方税制では、土地・建物税の改革が主要な課題である。2004年の直接選挙の結果、S.B.ユドヨノが大統領に就任した。経済状況は全般的には順調であるが、大統領選挙という政治的要因により財政・税制改革と地方分権化では注目すべき展開は見られなかった。
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すべて 雑誌論文 (8件)
エコノミクス 9・3/4
ページ: 1-32
エコノミクス 10・1(未定)
EKONOMIKUSU(Review of Economics) (Kyushu Sangyo University) Vol.9 No.3.4
エコノミクス 8・3/4
ページ: 27-59
EKONOMIKUSU(Review of Economics) (Kyushu Sangyo University) Vol.8 No.3.4
ページ: 93-156
エコノミクス 7・3
EKONOMIKUSU(Review of Economics) (Kyushu Sangyo University) Vol.7, No.3
EKONOMIKUSU(Review of Economics) (Kyushu Sangyo University) Vol.10 No.1 (forthcoming.)