• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

環境変化の下での日本国債市場の改革とその提言

研究課題

研究課題/領域番号 14530106
研究機関一橋大学

研究代表者

釜江 廣志  一橋大学, 大学院・商学研究科, 教授 (60091542)

キーワードセミ・ストロング・フォーム / 効率性市場仮説 / イベント・スタディ / tickデータ / 個人投資家 / アフィン・イールド・モデル
研究概要

今年度は、研究課題のうち、semi-strongフォームの効率性仮説のテスト、すなわち、公開情報の影響を調べるイベント・スタディにより効率性の検証を行うとともに、市場の効率性を高めるための方策として特に個人投資家の参加を探った。
1996年7月から98年3月までの期間において、わが国の長期国債(現物)の流通利回りが日銀と資金運用部のオペを含むマクロ経済変数のニュースの影響をどのように受けているかを、長期国債の最長期物に近い銘柄であそ182回債(05年9月償還)のtickデータを用いて調べ、市場の効率性をテストした。
期待形成を表す要素が平均回帰的であると仮定するアフィン・イールド・モデルを用いて、マクロ指標の発表のうちの予想されない部分、つまりサプライズが利回りの変化に与える影響を計測した。得られた結果によれば、指標のグループにより影響の持続時間は異なっているが、いずれも市場に非効率性が存在することを示唆しているとの結果が得られた。
本研究の結果とこれまでのテスト結果を合わせて考慮すると、国債流通市場では情報が効率的に取り込まれていない。このように市場の効率性が達成されない理由としては、政府や中央銀行の保有割合が高く、情報を効率的に利用して価格メカニズムを生かそうとする民間経済主体の行動が反映されにくいと考えられる。そこで、本研究では国債市場に個人投資家を呼び込むための改革とこれまでの経緯を取り上げ、それらが今後の国債管理について持つ含意を探った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 釜江廣志, 二木祥代: "アフィン・イールド・モデルによる国債市場効率性のテスト"一橋論叢. 129・5. 106-122 (2003)

  • [文献書誌] 釜江廣志: "国債市場の非効率性と個人投資家の参加"一橋論叢. 129・5. 21-33 (2003)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi