研究課題/領域番号 |
14530131
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研究機関 | 明治学院大学 |
研究代表者 |
清水 聡 明治学院大学, 経済学部, 教授 (40235643)
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研究分担者 |
鳥居 宏史 明治学院大学, 経済学部, 教授 (30139472)
神田 良 明治学院大学, 経済学部, 教授 (90153030)
高松 正昭 明治学院大学, 経済学部, 教授 (00062844)
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キーワード | 外資系企業 / オーストラリア / グローバル化 / 国際化 / 経営戦略 / マーケティング / 管理会計 / 会計教育 |
研究概要 |
アデレード大学(オーストラリア)のシェリダン教授の協力のもとに、平成15年2月から3月にかけて実施した、オーストラリアに進出している外資系企業への郵送によるアンケート調査のデータ分析を行った。データベースとしては最新のものを用いたつもりではあったが、かなりの割合で返送されてきており(RTS : Return to Sender)、オーストラリアにおける外資系企業の変動の多さが伺われた(事業所の移動のみならず、責任者の移動も含む)。アンケートに答えてくれた企業の親会社の国籍としては米国が最も多かった(約50%)のも理由のひとつであろうが(日本は約30%)、英語圏であるオーストラリアへの進出は比較的容易であるという印象を持っているという仮説を設けることができた。この点は、オーストラリアに進出している外資系企業の数社に対し、個別にインタビューすることができ、ある程度の感触を得ることができた。 われわれは、ほぼ同時期に日本に進出している外資系企業へのアンケート調査を同一内容で実施した。この結果、日豪の比較が可能になった。たとえば、「日本の消費者は品質やブランドにこだわる傾向が強い」のに対し、「オーストラリアの消費者は価格に非常に敏感である」と、外資系企業は各国の諸費者をとらえていることが明らかになった。一方、オーストラリアの外資系企業は資本コストやキャッシュフロー当の比較的新しい会計情報を実際に利用しているところが多いが、日本の外資系企業はまだ導入段階にいるところが多いのも一つの特色であった。これらの成果の一部を、メルボルンで開催されたconferenceにて発表する機会も得た。 なお、われわれは、平成12年に、在日外資系企業に対し、ほぼ同一内容のアンケート調査を実施しているので、このデータを含めた時系列的な分析も可能になり、それらをまとめる形で、国際学会での報告および出版(日本語および英語)を視野に入れている。
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