研究課題/領域番号 |
14540005
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
ト部 東介 茨城大学, 理学部, 教授 (70145655)
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研究分担者 |
大嶋 秀明 茨城大学, 理学部, 教授 (70047372)
大塚 富美子 茨城大学, 理学部, 助教授 (90194208)
下村 勝孝 茨城大学, 理学部, 助教授 (00201559)
相羽 明 茨城大学, 理学部, 助教授 (90202457)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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キーワード | singularity / resolution / positive characteristic / blowing-up / monoidal transformation / polynomial / hypersurface / normal crossing |
研究概要 |
本研究課題は世界の数学界の積年の課題である。常識的な判断では極めて困難とされる課題である。本研究課題の遂行には通常の課題の場合を遥かに超える時間が掛かる事が判っている。複雑な設定を正確に扱わないと思わぬところに落とし穴が生じる事が判っており、極めて精密正確な推論が必要な為である。 3年の研究期間中多角的な考察を行った。数年前、3変数超曲面特異点の場合に満足できる成功の理論を得た。(しかし、これは広中による数十年前の結果と本質的に同じらしい。この結果は公式の形で出版されていない。ある書物の付録である。)ここでは、印象の特に強い、最も単純な場合である4変数超曲面特異点の場合のごく最近の成果を例に取って説明したい。3変数理論の枠組みの上に、1段複雑の4変数の理論を構築した。標数正の場合には標数零の場合の広中の成功の鍵である次元あるいは変数の数による帰納法は作動しない。そこで3変数と4変数の間に本質的な相違がある。変数の数による帰納法の代わりに、標数正の場合には変数と同じだけの数の異なるニュートン多面体を特異点に対応させて並べ、ニュートン多面体の並べ順に関する帰納法を用いる。この手法は標数零の場合にも適用でき、標数零の場合には特異点解消はいつでも可能であるという結論が従う。この方法により標数正の場合にも大体の場合においては標数零の場合と同じ現象が起きることが判る。ただし、標数正の場合には非常に病理的な現象がおきる少数の場合がある。この場合の解明が本質的事項である。既に判っている3つの病理的な場合の先に更に病理的な場合があるらしいことに気づき愕然とした。さらに3つ(数え方によってはそれぞれが2分され、6つ)の場合があることが判った。合計6つの場合さえ克服する手段さえ開発すれば、最終結果に繋がるのは明らかであり、大きな前進である。
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