研究分担者 |
武部 尚志 お茶水女子大学, 理学部, 助教授 (60240727)
神保 道夫 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (80109082)
熊原 啓作 放送大学, 教授 (60029486)
太田 泰広 広島大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10213745)
森田 良幸 広島大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20243545)
|
研究概要 |
Jimbo, Konno, Odake, Shiraishi, Comm. Math. Phys.199(1999)605-647で得られた楕円量子群B_<q,λ>(<sl>^^^^_2)のDrinfeldカレントによる定式化を高ランクの場合へ拡張し,B_<q,λ>(<sl>^^^^_N)の新しい定式化を与えた.このためにまず,新しいカレントK_j(u)(j=1,2,..,N)を導入してカレント全体が満たす楕円代数U_<q,p>(<sl>^^^^_N)の再定式化を与えた.次に,Drinfeldカレントのある積分変換として"ハーフカレント"を定義し,それを用いて,楕円量子群B<q,λ>(<sl>^^^^_N)を特徴づけるダイナミカルなRLL関係式を満たすL-作用素を具体的に構成した.この結果,U_<q,p>(<sl>^^^^_N)は代数としてB<q,λ>(<sl>^^^^_N)にあるHeisenberg代数をテンソルしたものに同一視し出来る事が示された.また,Drinfeldカレントの有限次元表現と自由場による無限次元表現を構成した.これらの結果に基づき,B_<q,λ>(<sl>^^^^_N)-加群の繋絡作用素から誘導されるU_<q,p>(<sl>^^^^_N)-加群上の頂点作用素の表現レベルが1のときの実現を自由場により与えた.このようにして得られた頂点作用素は,以前Asai, Jimbo, Miwa, Pugaiによって現象論的に得られていたA^<(1)>_<N-1>型面模型の頂点作用素に一致する.結果として,A^<(1)>_<N-1>型面模型の定式化は楕円量子群B_<q,λ>(<sl>^^^^_N)並びに楕円代数U_<q,p>(<sl>^^^^_N)に基づき表言論的に実行できることが確立された.
|