研究課題/領域番号 |
14540041
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
小池 和彦 青山学院大学, 理工学部, 教授 (70146306)
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研究分担者 |
矢野 公一 青山学院大学, 理工学部, 教授 (60114691)
伊原 信一郎 青山学院大学, 理工学部, 教授 (30012347)
谷口 健二 青山学院大学, 理工学部, 助教授 (20306492)
木村 勇 青山学院大学, 理工学部, 助手 (40082820)
伊藤 雅彦 青山学院大学, 理工学部, 助教授 (30348461)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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キーワード | 古典群 / スピン群 / ブラウア中心化環 / ヤング図形 / ジャクソン積分 / ラマヌジャン / マクドナルドの恒等式 / ワイル群 |
研究概要 |
小池はスピン群の有限次元既約表現に対しても、ワイルがその古典的な著書「The Classical Groups」中で展開した議論、即ち古典群の自然表現のテンソル空間中にその既約表現を実現する構成が、自然な形で拡張できることを示した。即ち古典群の場合に自然表現のテンソル積を考え、その中心化環(対称群、およびブラウア中心化環)を考察することにより、その表現を構成する方法に倣い、スピン群に対しては、表現を考える空間として、基本スピン表現に自然表現をいくつかテンソル積を施して得られる空間を基底空間として考え、その上へのスピン群の作用の中心化環を実際に明示的な形で基底等を与えることにより、既約なスピン表現すべてを取り出した。小池は2002年度8月の「代数学シンポジウム」で今までの古典群の表現論の組合せ論的な方法についての概説を与え、その講演および報告集の中で最後に残された場合として、上記の結果について報告した。 伊藤はラマヌジャンの和公式に代表される一見複雑な恒等式たちにもルート系のワイル群に関する対称性が背後にあることを明らかにし、その見地により既存の恒等式を説明するとともに、さらなる新種の恒等式が存在することも示した。例えば単純ルート系F_4型についても今まで知られていない恒等式、即ち、ジャクソン積分の無限積表示を与えた。さらにはBC_n型ジャクソン積分の無限積表示公式について、パラメータの個数による分類をした。結果として、BC_n型ジャクソン積分は無限積の構造を持つ場合は、van Diejenの公式,Gustafsonの公式の2種類になることを示した。 伊藤は上記結果について、数理解析研究所短期共同研究、および秋季日本数学会において特別講演を行った。
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