研究課題/領域番号 |
14540083
|
研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
下村 克己 高知大学, 理学部, 教授 (30206247)
|
研究分担者 |
柳田 伸顕 茨城大学, 教育学部, 教授 (20130768)
小松 和志 高知大学, 理学部, 助教授 (00253336)
逸見 豊 高知大学, 理学部, 教授 (70181477)
中井 洋史 大島商船高等専門学校, 講師 (80343739)
大川 哲介 広島工業大学, 工学部, 助教授 (60116548)
|
キーワード | 安定ホモトピー圏 / Bousfield局所化 / スペクトラム / Johnson-Wilsonスペクトラム / Morava K理論 / 球面のホモトピー群 / 可逆スペクトラム / ピカール群 |
研究概要 |
研究実施計画の役割分担に従って、下記の研究成果を得た。 1.下村克己はv^<-1>_nBPで局所化されたスペクトラムのなす安定ホモトピー圏L_nのピカール群Pic(L_n)から、球面の安定ホモトピー群に収束するAdams-Novikovスペクトル系列のE_r-項への単射を定義した。ピカール群の球面以外の元が存在する最初の自明でない例は素数3でn=2のときである。この場合にその元を与えるスペクトラムXを構成し、スミス-戸田スペクトラムV(1)に対しては、Σ^<48>X∧V(1)【similar or equal】L_2V(1)を示した。これはV(1)を施せばXは球面とそれほど違わないことを示している。さらにMoore空間V(0)に対し、X∧V(0)のホモトピー群を決定し、さらにX自体のホモトピー群を得て、球面との違いを考察した。 2.逸見豊は非安定ホモトピー論でのひとつの対象であるH-空間の高次結合性の構造を考察して、A_n空間Xを,そのn-1次射影空間のループ空間ΩP_<n-1>Xに埋め込んだとき,Xの体F係数のA_<n-1>-cohomology class x∈H^*(X;F)とその持ち上げx^^^∈H^*(ΩP_<n-1>X;F)とがどのように関係するかを調べた。 3.小松和志も、非安定の立場からn次元実射影空間の接バンドルをさらに深く考察した。 4.柳田伸顕は、群のコホモロジーはAdams-Novikovスペクトル系列のE_2-項と深い関係があるので、ひとつの例としてコンパクト群の分類空間を用いてmotivic cohomologyから通常のcohomologyへのrealization mapをMilnor operationsを使い調べた。 5.大川哲介は安定ホモトピー圏をBousfield類に着目して考察している 。6.中井洋史はRavenelのスペクトラムT(m)に関するAdams-Novikovスペクトル系列のE_2-項に関するいろいろな計算を行い、それらの計算のもとになる一般Morava安定化群の下村が決定していない部分を一部決定した。さらに、安定ホモトピー圏L_3に関連したあるスペクトラムの0-lineを決定することが出来た。
|