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2003 年度 実績報告書

リーマン幾何と離散幾何との関連の最小性の観点からの研究

研究課題

研究課題/領域番号 14540086
研究機関熊本大学

研究代表者

伊藤 仁一  熊本大学, 教育学部, 教授 (20193493)

研究分担者 前原 濶  琉球大学, 教育学部, 教授 (60044921)
平峰 豊  熊本大学, 教育学部, 教授 (30116173)
小林 治  熊本大学, 理学部, 教授 (10153595)
榎本 一之  東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (40194005)
キーワード鋭角三角形分割 / リーマン多様体 / 最小跡 / 全曲率
研究概要

鋭角三角形分割(T.Zamfirescuとの共同研究)に関しては、正20面体の表面の場合に続いて、正12面体に関する類似の結果(14個の三角形からなる鋭角三角形分割があり、11個以下はない)をまとめた論文の更なる修正を行った。また、楕円面上の鋭角三角形分割がおおむね127個の三角形から構成できることが分かり、論文にまとめることを検討している。これは、一般の凸曲面の場合を考察していく上でその足がかりとなることが期待される。更に、3次元ユークリッド空間や平坦トーラスの鋭角三角形分割の考察も少しずつではあるが進展している。
球面上の曲線の全曲率(始点,終点,始方向,終方向と長さを与えたとき、始点と終点を結ぶの全曲率最小の曲線を求める問題)に関して、昨年に続いて、大円弧,小円弧の組み合わせからなる曲線であるが、更に、小円弧は高々1個で、大円弧は高々3個であることが、長さがπ/2以下という制限のみで示すこと出来た(榎本氏との共同研究)。更なる拡張も期待されるし、離散のバージョンでの類似の結果も興味深い。
曲面のエンドと閉塞血栓の個数の関係では、エンドを3つ持つ曲面のには閉測地線が存在し、単純閉測地線を持たないエンドが3つの曲面もあることを示した。また、エンドが4つ以上の曲面には単純閉測地線が無限個あることも分かった。
新たな問題として、楕円面上の最小跡は弧となることが、以前から概ね予想されていたが証明がなかった。R.Sinclairと作った曲面上の最小跡を求める計算ソフトThawによって、与えられた点の対称点を通る曲率線上の弧となることが予想され、清原氏との共同研究で精密な証明を与えることができた、更に、共役跡が丁度4つのcuspを持つことも示し、Jacobiの問題も同時に解決した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Itoh, J., Zamfirescu, T: "On the length of the cut locus for finitely many points"Advanced Geometry. (発表予定).

  • [文献書誌] Itoh, J., Zamfirescu, T: "Acute triangulations of the reglar icosahedral surface"Discrete and Computational Geometry. (発表予定).

  • [文献書誌] Enomoto, K, Itoh, J: "The total absolute curvature of nonclosed curves in S^2"Results in Math.. (発表予定).

  • [文献書誌] Enomoto, K, Itoh, J: "The total absolute curvature of nonclosed curves in S^2, II"Results in Math.. (発表予定).

  • [文献書誌] Itoh, J, Sinclair, R: "Thaw : A tool for approximating cut loci on a triangulation of a surface"Experimental Math.. (発表予定).

  • [文献書誌] Itoh, J, Kiyohara, K: "The cut loci and the conjugate loci on ellipsoids"Manuscripta Math.. (発表予定).

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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