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2004 年度 実績報告書

非可換幾何学の研究

研究課題

研究課題/領域番号 14540092
研究機関東京理科大学

研究代表者

大森 英樹  東京理科大学, 理工学部, 教授 (20087018)

研究分担者 吉岡 朗  東京理科大学, 理学部, 教授 (40200935)
小林 嶺道  東京理科大学, 理工学部, 教授 (70120186)
小林 隆夫  東京理科大学, 理工学部, 教授 (90178319)
田中 真紀子  東京理科大学, 理工学部, 助教授 (20255623)
キーワード非可換幾何学 / 変形量子化
研究概要

この3年の間にはっきりしてきたこと、それに伴って逆に問題として浮かびあがってきたことを掲げる。
1)多価の元の存在.
weyl代数を超越的に拡大した系ではorderingの変更を表す相互変換が全体には定義できず、しかも多対多の写像としてしか定義されないということがおこる。多価関数という概念は昔から存在するが、同一視を与える写像が多価となる例はこれまで数学で組織的に扱われたことはない。
さらに、weyl代数を超越的に拡大した系では無限小のorderingの変更を平行移動と見て追跡すると、ここにモノドロミーが現れる。つまり、同一と見ている物の同一のordering表示に複数の表示が現れる。これは元そのものを多価の元としなければ解釈不能である。しかもこの多価性は局所的には処理可能で、一価の元として扱うことも(局所的には)可能なのである。
この事実とOrdering free Principleをあわせると、多価の元を構成する個々の元は物理的には区別できず、ただ個数のみが複数になっているようなものとして理解しなければならないことになるのであるが、人工的に多価性を持つ元を構成すると、多価性にも様々なレベルがあり、ここから物理的属性の違う様々な種類の元が作りだせる。
2)点集合をなさない多様体の概念の必要性.
多価の元はそれらを一塊として処理してしまえば、多様体を構成する。しかし局所的に区別して扱うと、fiber bundleとしての扱いでは処理できず、かような物を組織的に処理するには、点集合をなさないが局所座標系の概念だけを持つ多様体の概念が必要になる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2004 2003 2002

すべて 雑誌論文 (4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Associativity breaks down in deformation quantization2003

    • 著者名/発表者名
      H.Omori
    • 雑誌名

      Advanced Studies in Pure Math. 37

      ページ: 287-315

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Strange phenomena related to ordering problems in quantizations2003

    • 著者名/発表者名
      H.Omori, Y.Maeda, N.Miyazaki, A.Yoshioka
    • 雑誌名

      Jour.Lie Theory 13

      ページ: 481-510

  • [雑誌論文] One must break symmetry in order to keep associativity2002

    • 著者名/発表者名
      H.Omori
    • 雑誌名

      Banach Center Publications 55

      ページ: 153-163

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Star exponential functions for quadratic forms and polar elements2002

    • 著者名/発表者名
      H.Omori, Y.Maeda, N.Miyazaki, A.Yoshioka
    • 雑誌名

      Contem.Math.A.M.S. 315

      ページ: 25-38

  • [図書] 数学の中の物理学2004

    • 著者名/発表者名
      大森英樹
    • 総ページ数
      345
    • 出版者
      東京大学出版会
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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