研究概要 |
ツイスター理論の本質を、異なった幾何構造の間のお互いに付随した微分式系の解空間の構造の双対性としてとらえて、微分方程式、場の理論などに応用した。 1.非退化なタイプ(4,7)分布は接触構造と違って、有限型でCartan接続が構成でき2つの不変量をもつことがわかる。楕円型と双曲型があり、楕円型は4元CR構造やインスタントンと関係し、双曲型はLegendre測地線のモジュライと関係することがわかった。さらに、Legendre測地線の常微分方程式を、接触空間上の連立2階常微分方程式系のなかで、Cartan接続を構成して特徴づけた。一般のタイプ(4n,4n+3)分布へ4元型の場合と3-Legendre特異点論への拡張を考えた。 2.超弦理論・M理論から重力場・ゲージ場の双対性が認識され、それを幾何的な立場で、S^4,CP^3上のそれぞれSU(2)インスタントンとSU(3)型Kaluza-Kleinモノポールの関係を調べた。関連して、7次元のS^4,CP^2上のR^3束上のG_2ホロノミーや1.での楕円型タイプ(4,7)分布のCartan接続の対応も調べた。 3.Hessian=定数やGauss曲率=定数(いずれも0ではない)をintrinsicに拡張したLagrange対をもつMonge-Ampere方程式を定義し、そのいろいろな性質や大域解、特異解を調べた。等積幾何学や体積形式をもつRiemann幾何学と関係する。 独立2変数の場合、Legendreファイブレーションは、Legendre双対を通して、はめ込みにははめ込み、カスプにはカスプ、ツバメの尾にはカスプ、カスプにはツバメの尾の4通りの可能性のみがあることがわかった。
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