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2004 年度 実績報告書

測度値確率過程の特異なクラス及び付随する非線形システムに関する基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 14540101
研究機関埼玉大学

研究代表者

道工 勇  埼玉大学, 教育学部, 教授 (60207686)

キーワード測度値確率過程 / 分枝過程 / 相互作用粒子系 / 超ブラウン運動 / 確率偏微分方程式 / 法則の絶対連続性 / 収束問題 / スケーリング
研究概要

相互作用型の測度値過程の中には、相互作用を伴うカタリチックな分枝機構をもつ重要なサブクラスがある。それは2種類の互いの分枝率は他の型の局所密度に比例する形で相互作用が規定されている特異な分枝率をもつクラスである。このようなモデルはある種の確率偏微分方程式系で記述される。そこで2次元ユークリッド空間上の同タイプ確率方程式によって記述される相互作用型測度値過程を対象として、より一般の作用素をもつ系の存在性について調べ、与えられた系にフィットする新しい近似スキームを提案し、そのような分枝測度値過程に対する存在定理を証明した。
次により複雑な相互作用する粒子系の局所非有限分枝質量をもつ超ブラウン運動への収束問題を考察した。測度値確率過程の中での典型例である超ブラウン運動(ドーソン・渡辺超過程)の場合は、分枝ブラウン運動のRenormalization極限のマルコフ過程として得られる。最近ある適当なスケール変換の下で、別種の粒子系の極限としても超ブラウン運動が得られ注目を集めている。そこで局所非有限分枝質量をもつ超ブラウン運動を対象として、これをマルチンゲール問題により再定式化し、正則化近似法を用いることにより、より複雑な相互作用する粒子系の極限として得られることを示した。
最後にノイマン境界条件をもつ、白色雑音とポアソン測度により駆動された放物型確率偏微分方程式を考察した。初めにその弱解の存在一意性を証明した。次に与えられたランダムなノイズ項に付随する2種の微分作用素を導入し、解の絶対連続性の判定条件を確率変分解析的な立場から議論した。最後にある適当な非退化性条件の下で、弱解の分布法則のルベーグ測度に対する密度の存在をマリアバン解析を用いることにより証明した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Absolute continuity of the law of the weak solution for jump-type SPDES.2005

    • 著者名/発表者名
      Isamu DOKU
    • 雑誌名

      J.Saitama Univ.Fac.Educ.(Math.Nat.Sci.) Vol.54, No.1

      ページ: 1-17

  • [雑誌論文] Mutually interactive type of measure-valued processes and approximation scheme.2004

    • 著者名/発表者名
      Isamu DOKU
    • 雑誌名

      J.Saitama Univ.Fac.Educ.(Math.Nat.Sci.) Vol.53, No.1

      ページ: 5-20

  • [雑誌論文] Interacting particle systems convergent to super-Brownian motion with locally infinite branching mass.2004

    • 著者名/発表者名
      Isamu DOKU
    • 雑誌名

      J.Saitama Univ.Fac.Educ.(Math.Nat.Sci.) Vol.53, No.2

      ページ: 1-16

  • [図書] 「分枝ランダム系の基礎」半線形偏微分方程式の境界値問題との交流2004

    • 著者名/発表者名
      道工 勇
    • 総ページ数
      73+(X)
    • 出版者
      埼玉大学

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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