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2005 年度 実績報告書

長距離相互作用をもつ可積分粒子系の統計力学の確率論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14540110
研究機関関西学院大学

研究代表者

千代延 大造  関西学院大学, 理工学部, 助教授 (50197638)

研究分担者 薮田 公三  関西学院大学, 理工学部, 教授 (30004435)
山根 英司  関西学院大学, 理工学部, 助教授 (80286145)
市原 完治  関西大学, 工学部, 教授 (00112293)
田村 要造  慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (50171905)
長田 博文  九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (20177207)
キーワード極限定理 / 可積分力学系
研究概要

本年度はGalivotti-Marchioroが古く研究した可積分力学系に付随する自由エネルギーの積分の漸近解析に着目し,それを変形した統計力学的モデルの自由エネルギーの漸近挙動を調べた.すなわち,Gallavotti-Marchioroにおいてはいわゆる平均場の理論に対応するものを,近接場の場合に変形して考察した。結果的に,2乗分の1の特異性をもつ近接相互作用をもつ正質量場の統計力学モデルの自由エネルギーの漸近挙動について結果を得た.
いわゆるmassless-fieldにおいて相互作用が凸関数の場合に大数の法則や大偏差原理が証明されている.この研究では相互作用が特異性をもつ関数なので,これらの既存の結果とは結果の形も証明の手法も全く異なっている.すなわち,特異性を持つ場合には,粒子どうしが近づきあえないので,結果的にn個の粒子がnのルートのオーダーで拡がっている.よって,それに応じてスケールすることで大数の法則が証明できることがわかった.また,現在のところ,証明は,粒子が1次元にならぶ場合しかできていない.多次元の場合には根本的な困難さがあり,現在は1次元の次元性にたよった証明のみ与えている.これらの結果は論文としてすでに発表されている.
また,この大数の法則に付随して大偏差原理も証明した.ここでは,nのルートでスケールした経験分布にたいして,具体的にレート(エントロピー)関数を決定する形で大偏差原理をあたえることができる.しかし,これも現在のところ1次元の場合にのみ証明をあたえることができているが,多次元の場合は証明できていない.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] On Laplace asymptotic formula for Gibbs measures with repulsive interactions.2006

    • 著者名/発表者名
      T.Chiyonobu
    • 雑誌名

      Kwansei Gakuin University Natural Sciences Review 10

      ページ: 11-25

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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