研究分担者 |
白旗 慎吾 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (10037294)
狩野 裕 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (20201436)
熊谷 悦生 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 講師 (20273617)
安芸 重雄 関西大学, 工学部, 教授 (90132696)
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研究概要 |
確率過程の統計的推測は,ファイナンス,環境統計,生物統計におけるテータ解析における不可欠な手法として,ここ10年間急速に理論と応用両面において発達している. 今日では,実際データが含む欠測値の処理,付加的な異常値の混入,非線形的変動など新たに提起された解決すべき問題への対応が必要になっている.実際データが含むこれらの問題に対して,時系列GARCHモデルのファイナンスデータへの適用に関するロバストな技術の研究開発や指数型確率過程モデルの離散観測に対するロバストな統計的推測法の研究開発を行うことが本研究の目的である. 我々は確率過程の様々な統計モデルにおける母数推定理論の研究を行い,連続データに基づく統計推測理論に対し,実際問題の離散化データに基づく統計推測による情報量損失を計算をした.最尤推定法,コントラスト推定法,マルティンゲール推定法による推定量の有効性と実効性の比較を行った.ロバスト推定法として,潜在時系列の二値化観測データに基づくコレログラムのロバストな方法を提案した.さらに,双曲超平面モデルにおけるフィッシャー情報量損失とエフロンの情報量曲率の計算を行い,正確な情報量損失が統計的曲率に収束そる速度を計算した. 指数型確率過程の尤度理論に基づく統計的推測について研究し,閾値モデルの統計的推測について研究した. マルコフ過程従属性を持つような二値データに対する多様な連の定義とその分布的性質を考察し,条件付き確率母関数の漸化式を使った理論と数式処理によるコンピュータ計算によってそれらの分布を実際に求めた(安芸).また,多変量解析に現れるモデルの選択の研究を行った. 環境統計でよく現れる多変量空問データは,非常に多くの情報を含み多変量解析や時系列解析の手法を駆使する必要があるが,統計グラフ理論や標本バリオグラムとクリギングの適用を行い,空間データの解析を行った.
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