研究概要 |
潜在マルコフモデルとそれに関連した統計解析・実解析学の分野で研究を行った。数回にわたる研究会の他、頻繁な研究連絡を通して行ってきた。研究内容は以下の通りである: 1.菊池と野間口はポアソン分布から出てくると思われる測定値0の非常に多いデータを混合型ポアソンモデルでその適合度に関して解析した.潜在マルコフモデルを適用する前段階としての研究である.情報量基準としてはAIC, BICを用いた。 2.安楽と野間口は順序制約問題におけるAICのペナルティ項の計算法について研究した.その際,その不偏推定量が存在することを示し,ブーツストラップ法による推定法との比較を行った.いまのところ,設定に依存するためその優劣は不明である. 3.最尤推定量の計算法にダイクストラ法があるが、その計算は一見複雑である。しかし、野間口は、このアルゴリズムを双対問題でのアルゴリズムとして捕らえることにより、まことに単純な従来から知られていた繰り返し法にすぎないことを示した。 4.新関はガウス積分の簡明な計算法を考案し,各点収束を特徴付ける位相の研究を行った. 5.大坪はマルコフ過程における閾値確率最小型最適停止問題の定式化及び最適値の特徴付けを行い,値反復法を与えた.
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