研究概要 |
これまでは,ベジェ曲線(Bezier curves)によるものが主流であったが最近は,グラフの形状,「計算の手間」と「計算の精度」の面から3次スプライン関数が使われるようになってきた。本研究では,スプライン関数を使って,平面上,空間内の離散データの単調性,凸性,正値性,特に曲率等の形状保存(shape-preserving)の当てはめ方を考えた。その際,思いがけない(unwanted)あるいは望ましくない(undesirable)特異点(loopとcusp)や変曲点(inflection points)が表れる場合がある。購入した数式処理言語のソフトを使い,我々はこれまでに,どのような条件下で,特異点や変曲点が表れるを研究し,いくつかの結果を得た。その結果,データ点の移動により特異点や変曲点の解消の可能性が調べられた。3次の平面曲線に対して曲率の極値の決める方程式は5次式となる。そのため,螺旋になることを確かめるためには、零点の分布を決定することが要求される。我々は,数式処理のソフトを使い,Offset curveのスプライン近似を始め,円と直線,交わらない円と円,直線と直線,一方が他方に含まれる二つの円を幾何学的連続度1(つなぎ目で方向ベクトルが一致する)螺旋で結ぶためのアルゴリズムの開発等これまでに,「情報の可視化」(visualization)というテーマで,7月ロンドン大学でのCGに関するシンポジューム,12月京都大学数理解析研究所,龍谷大学で開催された研究集会で,理工学研究科後期課程2年のズルフィカールハビブと共同で中間成果を発表した。
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