研究課題
本研究は、サイクルデザインとパスデザインに関する研究である。ここで、サイクルデザイン、パスデザインとは、完全グラフにおけるバランスのとれたサイクルやパスの集合のことである。本研究は、その中でも、完全グラフのすべての2-pathを1回ずつ含むk-cycleやk-pathの集合の構成問題の研究を行った。そのような集合は「完全グラフのk-cycleやk-pathによる2-pathの完全被覆」と呼ばれている。昨年度は「完全グラフの5-pathと6-pathによる2-pathの完全被覆」の研究を行い、それらが存在するための必要十分条件を求めた。今年度は、6-cycleの場合について研究を行った。その内容は、次のとおりである:「完全グラフのk-pathやk-cycleによる2-pathの完全被覆」の問題は、現在までに、次のケースが解かれている。それらは、3-cycle、3-path、4-cycle、4-path、5-path、6-pathである。6-cycleの場合については、本研究により、n次完全グラフの6-cycleによる2-pathの完全被覆が存在するための必要十分条件は、n=0、1、2(mod4)であることを証明した。ここで、nは6以上の整数である。以上により、これまで知られているすべてのケースについて、「完全グラフのk-cycleやk-pathによる2-pathの完全被覆」が存在するための必要条件は、十分条件でもあることが分かった。
すべて 2005 その他
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Lecture Notes in Computer Science, 3330
ページ: 25-33
Discrete Mathematics (in press)
Australasian Journal of Combinatorics (in press)