研究概要 |
代表者は主にウェーブレットの応用について研究した.人間の視覚情報処理がウェーブレットの多重解像度解析と密接に関連していることをコンピュータシュミレーションにより確認した.そして,いくつかの錯視が現れるメカニズムの数学的説明を新しい方法により行なった.また実際にコンピューターシミュレーションも行った.これらは東北大学,北海道大学の談話会,及び東京大学で開催された国際会議「Singular integrals and related topics」で口頭発表した.現在論文としてもまとめ,公刊のための準備をしている. 分担者の岡田はウェーブレットの偏微分方程式への応用を研究した.特にウェーブレット係数からなる2重級数について弱ノルムの性質と有用な不等式評価を行った.また非線形項をもつPDEのクラスについてウェーブレットとハミルトン力学系の関連について新たな知見を得た.山田は与えられた波形に近い関数形を持つ双直交ウェーブレットの構成法を調べ,双直交(プライマリ)ウェーブレットを校正する方法を発見した.
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