研究分担者 |
石渡 哲哉 岐阜大学, 教育学部, 助教授 (50334917)
愛木 豊彦 岐阜大学, 教育学部, 助教授 (90231745)
竹内 茂 岐阜大学, 教育学部, 教授 (30021330)
米田 力生 愛知教育大学, 教育学部, 助手 (70342475)
下村 哲 広島大学, 教育学部, 講師 (50294476)
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研究概要 |
与えられた複素n-次元領域において,P-乗可積分である正則関数によって作られるバナッハ空間をベルグマン空間という。本研究の目的は,このベルグマン空間上で定義されたテープリッツ作用素と呼ばれる積分作用素の性質を解析することである。一般に,ベルグマン空間上のテープリッツ作用素は,複素数値ボレル測度を用いて定義される。複素数値ボレル測度をミューと呼ぶとき,それによって定義されるテープリッツ作用素を「ミューをシンボルにもつテープリッツ作用素」と呼ぶことにする。積分作用素の性質の中で特に興味を持たれる事柄は,その作用素がいつ有界,コンパクト,あるいは可逆となるかを知ることである。これらの問題は,ヒステリシス作用素を用いて表現される3次元形状記憶合金問題の解の存在,及び一意性にも関連し,それらをエネルギ-法を用いて証明した。また,ヒステリシス現象を数学的に記述するアイデアの一つであるThe Duhem Modelを改良しより現実的な問題を扱えるようにした。その改良されたThe Duhem modelを強磁性体からなる多層問題に適用した数学モデルを提唱し,そのシステムの適切性を示した。 また,単位球上でのソボレフ関数の球面平均の境界極限値,monotoneである関数の境界挙動,距離空間上におけるソボレフ関数の連続性,微分可能性を解析することにより,調べられ,これらの解析を行った。さらに,半空間における分数巾ポアソン核による積分の無限遠点での極限値と境界極限値について解析を行い,来年度の研究に繋がる結果を得た。
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