| 研究課題/領域番号 |
14540176
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| 研究機関 | 広島大学 |
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研究代表者 |
川下 美潮 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80214633)
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| 研究分担者 |
曽我 日出夫 茨城大学, 教育学部, 教授 (40125795)
池畠 良 広島大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (10249758)
盛田 健彦 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00192782)
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| キーワード | 表面波 / 散乱理論 / Rayleigh波 / Lax-Phillps / Wilcox / 波動方程式 |
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| 研究概要 |
本研究の目標はいわゆる表面波(主に境界上に沿って伝わっている波のこと)を散乱理論の立場から解析することにある。表面波の中でも弾性体を伝わる表面波は工学などの応用の点からみても重要な波とされている。そこで本研究では弾性体における表面波を対象にし、本年度は次の(1)、(2)について主に考察した。
(1)表面波の解析に適した散乱理論を数学的に構成すること
(2)(1)で構成した散乱理論と従来の散乱理論との比較検討を行う
表面波が伝わる領域として平坦かつ無限に広がった空間(半空間という)を考え、この半空間を伝わる表面波が境界の摂動により散乱されるという現象の定式化を試みた。半空間の場合は表面波をフーリエ変換を用いてかなり具体的に表現できる。しかしこの表現を用いても領域が摂動された場合の表面波との関係は分からない。これが表面波の散乱を直感的に定式化することを困難にしていることが分かった。そこで表面波にとらわれず、まず全体の波の散乱を考え、その中から表面波の散乱に関する部分を取り出すことを考えた。
これについて、全体の波の散乱現象の定式化には成功した。副産物として、これまで波動方程式に対する散乱理論にはWilcox式とLax-Phillips式の2通りの定式化が知られていたが、これらの定式化は同値なものであり、互いの散乱理論におけるどの概念が互いに関係しているのかが明らかになった。
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