研究概要 |
1.Banach空間のψ-直和について: (1)uniformly non-^n_1であるための必要十分条件を与えた。 (2)reflexivity, super-reflexivity, weak nearly uniform smoothness(不動点性に関係),smoothness等を特徴付けた。 (3)R^2上のabsolute normのJames定数を,未決定ないくつかの場合に決定した。 2.Type,cotypeの概念の拡張とrandom Clarkson型不等式の関係について考察し,次の成果を得た。 (1)Strong random Clarkson不等式を導入,この不等式の成り立つBanach空間をstrong type p,またp-uniformly smoothな空間として特徴付けた。この不等式のLebesgue-Bochner空間L_r(X)への遺伝性を示した。 (2)Strong random Clarkson不等式を拡張して(1)の結果を精密化した。 3.Hanner型不等式を考察,とくにoptimal 2-uniform convexityとの関係を明らかにした。また,重みつきHanner型不等式,その多元版を考察して一定の知見を得た。 4.以上の成果について,日本数学会秋季総合分科会・年会,数理解析研究所研究集会,実解析学シンポジウム等,また,Wladyslaw Orlicz Centenary Conference and Function Spaces VII(Poznan, Poland)で発表,同「Geometry of Banach spaces」分科会で座長を務めた。
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